5032 ANYCOLOR 決算分析

9/14に発表された証券コード5032　ANYCOLORの1Qの決算分析を行いましたので分析内容について記載していきます。

1.事業内容

業種：情報・通信業
VTuber(バーチャルユーチューバー)グループ「にじさんじ」の運営を
手掛ける。
2022年6月IPO銘柄

2.1Q業績内容

株探より通期予想と四半期推移を確認していきます。

〇通期予想

売上、利益過去最高予想で前年比+40%と大幅成長。

株探_今期の業績予想

〇四半期業績

・進捗率
売上30%　　（過去平均18%）
営業利益35%
経常利益35%　　
純利益35%　　

進捗率が良く市場は上方修正を織り込んで株価は上昇。
利益率は右肩上がりで改善されている(1Q営業利益率：35.8%)
今回の好決算の内容を次に見ていきたいと思います。

株探_四半期業績の推移

決算説明資料_業績推移

3.決算内容

〇売上割合
　にじさんじ(日本)　今期1Q：69%　 前期4Q：77％
　NIJISANJI EN　　   今期1Q：27%　 前期4Q：20%
　→にじさんじ(日本)がメインであるが
　   NIJISANJI ENの売上の割合も大きくなっており
　   存在感が増している。

〇売上内訳
　にじさんじ(日本)　物販55%、ライブ21%、
　　　　　　　　　　プロモーション20％
　NIJISANJI EN　　　物販72%、ライブ24%、
　　　　　　　　　　プロモーション4％
　→どっちも物販がメイン。

〇QoQでの売上成長率
　にじさんじ(日本)　前Q対比+32%
　NIJISANJI EN 　　  前Q対比 +101%
　→どちらも成長しているが
　　3か月でNIJISANJI ENが2倍の成長をしている。

※NIJISANJI ENは円安恩恵でより成長しているように見えている点は注意が必要。
　海外売上なのでドルなどの外貨を円に換算するため円安であればあるほど売上は高くなる。

決算説明資料_売上高推移

決算説明資料_売上高推移

〇所属Vtuber数、Vtuber当たりの売上高
　にじさんじ(日本)：112人　約38万/人
　NIJISANJI EN：26人　 約81万/人　
　→NIJISANJI ENの方が売上が高く、
　　まだまだ人数が増える余地はあるので
　　成長が見込まれる。

決算説明資料_所属Vtuber数の推移

〇ANYCOLOR ID数、年齢層
　ID数は右肩上がりで増加している。
　→物販も順調に増加。

　年齢層で2番目に20歳未満の層が多い(割合26%)
　→今後社会人になったときに収入が増えれば
　   さらにグッズを買うことが予想されるので
       先の話であるが業績成長はまだまだ見込まれる。

決算説明資料_ANYCOLOR ID数の推移、年齢層

NIJISANJI ENの成長期待で今回の決算後株価が上昇したと思われます。

〇懸念点
　①にじさんじ(日本)、NIJISANJI ENどちらも
　　物販がメインであるため
　　今後景気後退局面でファンの購買欲が落ちて
　　成長率も落ちるかも
　②NIJISANJI ENは円安恩恵を受けてより
　　成長しているので
　　円高になったときに成長鈍化しているように
　　見えて悪材料になる可能性あり

4.ANYCOLORの決算で確認したい項目

〇NIJISANJI ENの伸び(売上・Vtuber数)
→現在の大幅成長の可能性がある部分であるため
　成長鈍化が見られると現在の割高水準を
　維持できない

〇ID数、Vtuber数
→物販が売上の大半を占めているので物販拡大が
　重要になってくるため
　購入者の推移=ID数の推移の確認が必要。
　Vtuberが増えるとファンも増える可能性があり、
　減るのはまずい。

5.最後に

ANYCOLORの決算評価
今後の期待★★★★☆

今年の相場の中でIPO直後から上昇を続けて高PERを
維持できるほどの成長銘柄。

NIJISANJI ENの成長期待がかなり入っているので
今からは怖くて手が出せないですね。

以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございます！！

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