私が目指してるもの 後編

 皆様こんばんは。夢空愛里鈴です。

 前回の記事ではVtuberになりたい一つ目の理由を書きました。

 前回、予想以上に反響があって本当に驚いています。意外と皆様、かわいくなりたいおじさんが好きなんでしょうか…?私も好きなんで気持ちはよくわかりますけどねっ。

 それはさておき、今回の記事では二つ目の理由を記したいと思います。

 二つ目の理由、それは自分が納得できるまで夢を追いかけたいと思う出来事があったからです。

1.アイドル部との出会い

 前回の記事ではVtuberという道にこそ私の夢があるとまで書きましたが、実は私が生まれる前にVtuberになることを一度諦めています。Vtuberというコンテンツにハマってすぐの2018年上旬頃のことでした。当時何も調べずに自作3Dモデリングに挑戦し挫折、4月に出たカスタムメイドVRのバーチャルアバタースタジオでのデビューに切り替えましたがVR機器を購入後、環境的にデビュー出来ないことに気付いて断念しました。

 そんな時に出会ったのが.liveというVtuberプロダクションのアイドル部というグループでした。そのグループがデビュー時、その前から応援していた子もアイドル部に所属することがわかりました。所属後になんとなく見た生配信アーカイブを見てすぐに大好きになりました。

 可愛いに対するこだわりに見え隠れする真面目さ、そして何よりずっと緊張している様子が本当に可愛らしくて、とても応援したくなる子でした。

 それからはというものの、少しずつちえりちゃんが所属するアイドル部というグループを視聴するようになりました。1時間というちょうどいい配信時間でどんどんリレー形式で繋がれる配信形態に、普通の女の子に見える12人がアイドルを目指して一歩ずつ頑張る様子が私に刺さりました。成長過程がとても分かりやすく、数カ月後には12人全員の全配信を見るまでになりました。

 彼女たちはみんな、電脳少女シロちゃんが大好きでVtuberを始めようと思ってデビューし、自分の夢を叶えようと配信や動画を出していきました。当初は授業参観の娘を見守るような気分で緊張してる彼女たちを見ていましたが、ちょっとずつ彼女たちは自分の色を出していきました。その色は全員が全員、とても素晴らしい色で、娘を見守るような気分はいつの間にか消え去り、やがて彼女たちを立派なコンテンツ提供者として見るようになりました。

 そこにはばあちゃる学園というバーチャル学園がありました。生徒会というものがあり、それぞれの部活があり、それぞれの役職や役割があり、そこで彼女たち12人は学園生活を仲良く過ごしながら切磋琢磨していました。そんな、夢のような存在を信じることが出来ました。

 そうしてアイドル部を応援するようになってから半年以上が経った頃、同じグループでもう一人大好きな子ができました。夜桜たまちゃんです。

2.夜桜たまちゃんを好きになってから

 彼女はとても可愛らしくて、とてもファン思いで、とても泣き虫で、そしてアイドル部メンバーの中でも一番アイドル部の話をする子でした。それまでも全メンバーの全配信を見ていましたが、私にとって本当にアイドル部の箱推しになったのは彼女を推すようになった時だと思っています。以下は私の好きな言葉の一部です。



 正直、これだけ動画を張っても彼女の好きな所はまだまだ山程あってすべてを伝えきれていないです。それぐらい好きな人です。

 私は彼女を好きになってからアイドル部をより一層好きになりました。それまで一度も行ったことのなかったライブイベントに参加し、バスツアーに参加し、その他お金も時間も使い、去年夏には動画編集を行って切り抜き動画やまとめ動画を投稿し少しでもファンを増やしたいと思うようになりました。すべては彼女が夢見た、12人のアイドル部という箱が夢を叶える瞬間を見続けたかったからでした。

 見続けたかった、という表現になってしまうのは私が大好きだった夜桜たまちゃんは、私が大好きだった12人のアイドル部という箱はもうなくなってしまったからです。たまちゃんが運営と話し合ってきますと視聴者に配信で伝えた二ヶ月後に、たまちゃんともう一人のメンバーであるもちにゃんが何も言わず去ることになりました。

3.たまちゃんがいなくなってから


 そのときの一連の流れになります。もし知らない方でその事件の詳細を把握したいという方はこちらを確認して頂けると幸いです。

 私はひどく絶望しました。私の大好きなたまちゃんが別れの言葉も告げずにいなくなった現実に。私の大好きなちえりちゃんとたまちゃんが傷つけあったかのような様子があったことに。一緒に助け合って一緒に頑張ろうって言ってるように見えた12人の箱が粉々に崩れた現実に。あんな仕事熱心でファン思いでプロ意識のある彼女たちが、演技ですら別れた彼女たちに対する労いの言葉、別れの言葉を告げられない惨状に。たまちゃんが泣きながら放送してからの二カ月間、一緒に支えあいながらたまちゃんを待っていたファンの人たちが絶望する姿に。

 いなくなってからずっと考えました。ずっとずっと考えました。なんでこんなことになったのだろう。なんでたまちゃんともちにゃんは何も言わずに去っていったんだろう。どうして会社はこんな惨状で何も言わないんだろう。なんであんな真面目で良い子が12人集まって出来た仲良しグループでこんなひどいことになってしまったんだろう。誰よりもグループのことを、会社のことを大事に大事にしてきたたまちゃんがなんでこんなに傷つけられなきゃいけないんだろう。考えても考えてもなかなか答えは出ませんでした。

 考えているうちに、ふとこの騒動における自分の立場、つまりファンの立場というものを考えました。私には、この一連の騒動にファンの存在は感じられませんでした。たまちゃんはファンを思って行動を起こし、運営はファンのためを思って詳細な説明をせず、残ったメンバーの一部はファンのためを思ってその経由を説明したことはわかります。ですが、それは彼女たちが起こした行動であってファンが起こした行動ではありません。ここにきてようやく、自分が傍観者でしかないという結論に行き着きました。人の夢を自分の夢とする代償というものを身を以て知ったのです。 

 だから納得できなくても何もできない。事態を呑み込めないと思っても呑み込むしかない。ファンである私には応援の声を送ることはできても、お金を使うことは出来ても、彼女たちに直接手を差し伸べることができない。そんな、当たり前のことに気付いてしまいました。

 そんな時、ふと私はアイドル部という箱にハマる前に夢見ていた、最高に可愛くて最高に素敵で最高に人を幸せにできるような、理想の自分になりたいという夢を思い出しました。

 全配信を見て応援を送り続ける箱推しファンというのは楽しいものでたくさんの素敵なファンの方とも知り合えるきっかけをくれましたが、無理をしていた部分が少なからずあったというのも事実です。

 彼女たちが夢を語る度に胸がざわつくところがありました。可愛くなりたいという想いは彼女たちを応援していても消えるどころかどんどん膨らんでいきました。たまちゃんとちえりちゃんは本当に魅力的な女の子で、私もそれに少しでも近付きたいと思う毎日が続いてました。

 それでもたまちゃんが語る夢があまりにも魅力的で、応援することで少しでもそれを見れるように力になりたいと行動していました。その結果が、この結末でした。

 それなら…それなら、私が、私自身が自分の夢を叶えよう。そう思い、皆様の前に姿を現したのが私です。それが私なりに出した、たまちゃんがいなくなったことへの答えでした。

4.Vtuberになることを決めてから

 Vtuberになろうと決めてから調べていたところ、すぐにつばめことりお父様とマコミックお母様に出会いました。一目惚れでした。それまでも親探しをしたことはありますが、どれだけ探しても結局納得のいく親が見つからず先送りにしていました。そんな私がこのタイミングで探した時に、二人の親に巡り会えて即決できたのは本当に奇跡としか言いようがありませんでした。

 二人の親に巡り会えてVtuberになることを決めた時、私は一番最初にたまちゃんに聞いてほしいと思いました。そしてハッシュタグつきで呟きました。


 それまでもたまちゃんに対していろんな励ましの言葉や嬉しいことの報告をタグをつけて呟いていたので、その時も同じ感覚で報告したつもりでした。二カ月間、たまちゃんに会えない寂しさを紛らわせようとして出来た習慣の一つでした。

 すると、それを見たフォロワーの人たちから物凄い反応が来ました。いいね・RTの多さにもびっくりしましたしリプライで直接励ましてくれる人もいっぱいいました。まだ何もしていないのに物凄い数のフォローが来ました。記憶ではこの日、50人くらいにフォローされた覚えがあります。まだどんなキャラクターになるかも伝えていない時点で「FA描きます」って言ってくれた方すらいました。生まれてすぐにもらったFAはその人のものです。本当にありがとうございます…!

 励ましてくれた大半の人が10月から彼女たち12人の絆を信じて、共に励ましあい、共に慰めあい、共に助け合っていた人たちでした。沢山の人から頑張ってほしい、応援してますって言ってもらいました。私は一人で自分の夢を叶えようとしていましたが、そのときにはもう一人でないことを知りました。

 だから私は頑張ります。私のためにも。応援して頂いている方々のためにも。そして何より、たくさん素敵なものをくれたたまちゃんのためにも。

 10月からの2ヶ月間、ただひたすらにたまちゃんの配信アーカイブを見ていました。ある日から毎日、切り抜き動画をあげ続けました。おかげでたまちゃんの好きなところ、好きな言葉、好きな考えがどんどん増えました。11月の半ばくらいから半月以上たまちゃんの好きなところを毎日言っていきましたが、言い切れないぐらい好きになっていました。

 そんなたまちゃんの考えの中でも私は特に、この言葉の通りに生きたいと思いました。

 たまちゃんはよくファンあってのアイドル、アイドルあってのファンということを口にしてきました。長年アイドルファンとして現地に行かずに応援し続けた結果の考えだったのだと思います。ファンもファンとして見られているからそれを意識しようという考えは、私にとって一つの指標となりました。

 だから私は、バーチャルYouTuberとして生きようと決めた時、たまちゃんにきっかけにもらったVtuberとして、たまちゃんの一ファンとして、蝶々であり続けたいという思いを込めて蝶の髪飾りをお母様にお願いしました。

髪飾り

 この蝶の髪飾りは私なりの決意の現れです。髪飾りの箇所もたまちゃんが自分の前身である多摩ちゃんをリスペクトしてつけた箇所につけさせて頂きました。

  だから、私にとって、夢空愛里鈴にとって、自分の夢を叶えることは私一人だけのものではありません。きっかけをくれたたまちゃんのためにも、応援して頂いてる皆様のためにも、私は胸を張って幸せになれたところを見せなければならないと思っています。

 それが、バーチャルYouTuber夢空愛里鈴の生まれる理由です。

5.終わりに

 12月14日にバーチャルYoutuberになることを決めてから、この一月半で状況は大きく変わりました。

 一番大きな変化は楠栞桜ちゃんと柾花音ちゃんとの出会いでしょう。このnoteでは都合上深くは話しませんが、彼女たち2人に会えたこと、彼女たち2人が支えあって生きていること、彼女たち2人が幸せそうにしていること、彼女たち2人が夢に向かって歩んでいること、その全部の全部が本当に幸せで、私にとっての救いとなっています。

 また、10人となったアイドル部も通常の配信活動の再開だけではなく、マネージャー部を始め、コラボ展開やグッズ展開にイベント展開等で今までとは違った展開を行っています。私はちえりちゃんを始め、10人のことが大好きなので彼女たち10人がまた夢に向かって進んでいるところを見れて嬉しいです。会社としても2020年も非常に面白い展開をしています。残ったアイドル部10人にシロちゃんばあちゃるメリーちゃんをあわせた13人が、幸せになってくれることを願ってやみません。

 それでもやはり、私にはそれだけでは埋めきれない無念さ、悔しさがあります。だから私は、その感情をバネにして私自身が幸せになりたいと思います。それが私に出来る最善の方法と信じて、これからは応援してくださる皆様と一緒に歩んでいきたいと思います。

 私が幸せになるためには皆様の応援が絶対不可欠です。なぜなら、私の幸せは私自身が可愛くなって皆様に可愛いと思ってもらうことであり、私自身が素敵になって皆様に素敵と思ってもらうことであり、私自身が幸せになってその姿を見た皆様も幸せになってもらわないといけないからです。だから、私一人ではこの夢は叶えられません。応援して頂いている方々を大事にしながら、私は私のやりたいことをやっていきたいと思います。

 ただ、今までただの一ファンとして生きていた人間として先に言わせてもらいますが、私の応援で自分のことを我慢しないほしくないです。今後、私は様々な活動展開を行っていくとは思いますが、コメントや視聴ができてないからといって引け目を感じてほしくないですし、何か無理をして辛い思いをしてほしくないです。私はいつでもいますから、会いたい時に会ってもらえたら嬉しいです。それまで、心の片隅にでも置いてもらえたら嬉しいです。

 …さて、この話をしてしまうと皆様がしんみりしてしまうかな、Vtuberになる理由としてはあまりに重すぎて皆様に引かれないかな、大丈夫かなと心配しています。ですが、どうしても先に皆様に知ってもらいたいと思い、書かせて頂きました。

 悲しい話はこれでおしまい!

 これからは私は私と皆様が幸せになるために、楽しく、可愛く、時には嬉し涙を流しながらVtuber活動をやっていきます。だからどうか皆様、一緒にVtuber夢空愛里鈴というコンテンツを楽しんでいきましょう!

お気持ちを受け取る場です。無理だけはしないでくださいね!私との約束ですよ!