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高齢になって楽器を独学する楽しさ!

私は高齢者のドラマーだ。
もちろん誰にでも自慢できるほど上手くはない。
しかし音楽として成立しないほど下手くそでもないつもりだ。
充分楽しめる範囲の演奏スキルだ。


楽器が上達する喜び!

毎日メトロノームに合わせてトコテントコテンと基礎トレーニングに励んでいる。
毎日老化に負けないだけのトレーニングはしているつもりだ。
このようなトレーニングを怠れば、おそらく老化に負けて演奏スキルも若い頃の何倍も低下するに違いない。

観賞とプレーの楽しさの違い

音楽鑑賞とプレーの楽しさは誰もが知っている通りだ。
音楽を聴けば癒されたり勇気づけられたりするが、プレーは演奏すること自体が楽しい。

当たり前だが、演奏する楽しさとは楽器が弾ける楽しさだ。
いっぱい練習して少しずつ表現の幅が広くなっていく。

一般的に練習に裏切られることは少ない。
練習した分だけ弾けるようになる。
弾けるようになればその分楽しくなる。

何日も何ヶ月も何年も練習して少しずつ演奏スキルはあがっていくが、その過程をお金で買えないところが好きな理由のひとつだ。
もちろん楽器だけではなくスポーツも同じだろうが、一年分のトレーニングをお金を出して買うことなどできないのだ。

お金を払って一番いい席で生演奏を楽しむことはできるが、お金を払って演奏技術を買うことなどできないということだ。

トレーニングにお金を使うことはある。
教室に通ったり教材を買ったりすることだ。
しかしその行為自体が楽器演奏のスキルを上げてくれるのではない。
あくまで上手くなるのはトレーニングの量であったりトレーニングの内容だ。

昔やった独学の方法

田舎に住んでいるせいもありドラムを習いに行くような教室は近くにない。
若い頃の先生はもっぱらVHSの教則ビデオテープだった。

日本人では江尻憲和のルーディメンツ、日野元彦、村上秀一、則武浩之などだ。
海外物ではデイブウェックルやデニスチェンバース、ピーターアースキンやパットトーピーなどのビデオテープを買って自分なりにトレーニングメニューを自作していた。

これらの教則ビデオはモチベーションアップにも大いに貢献してくれた。
もちろんこのような一流のプレーヤーの教則ビデオを買ったからといって、その演奏技術が身に付くはずもない。

しかし情報源としては教則本などと比較しても余程効果のある教材だった。
大工や左官などの日本の職人が親方の仕事を見て覚えたように、これらのビデオは頭に焼き付くほど見た記憶がある。

しかしどれだけ長い時間見たとしても演奏技術は1ミリも上がらない。
ビデオの中のひとつの技術を身に付けるだけでも何日も何ヶ月も掛かった。
この教則ビデオを全て出来るようになるには一生かかっても無理な話だ。

ビデオの中の本人ですら長年かけて覚えた技だからだ。
それをサラリーマンが休みの日に一時間程度真似事をしたところで身に付くはずもない。

しかしビデオを見ていると何となくできる気がしてくるから不思議だ。
このようなビデオの中から、自分にもできそうな奏法をつまみ食いのようにしてトレーニングした。

見える化して楽しくなった現在の楽器独学法

現在も独学は変わらない。
昔との違いは教材だけだ。
今はYouTubeなどで山のように簡単に教材を探し当てることができる。
しかもお金は掛からない。

昔と変わらないのは練習量に比例した上達だ。
どれだけ優秀な教材を見つけたとしても、トレーニングを怠れば1ミリも上達しないのは昔も今も同じだ。

そして定年退職後に私が変えたのはトレーニングの内容だ。
昔は基礎も出来ていない状態でテクニカルなトレーニングばかりに集中していたが、今は単純な基礎的トレーニングと、それに見合ったコンビネーショントレーニングの計画を立てている。

楽しいと感じるのは長い時間を掛けてやったトレーニングが実を結ぶ時だ。
これまで技術的にできなかったことが出来るようになっただけでも楽しいと感じる。
しかしもっと楽しいと思うのはその技が成熟していく過程だ。

本番の演奏で使えるようになっただけでなく、自分のスタイルの一部となって音楽的に表現できた時だ。
いつも想像しているような演奏はできないが、徐々に近付いていく過程が楽しい。

もう一つの楽しさはトレーニングの結果が見えるスピードだ。
昔は独学は遠回りと言われた。
教室に通うメリットは遠回りをしないことだった。

しかし現在は独学が遠回りだとも言い切れない。
それにはトレーニングの量に比例した効果を見極めることが重要だ。
多くの無料動画教材の中から自分に合ったトレーニングスケジュールを作成し、トレーニング時間を記録しながら練習をするようにした。

それだけではなくビフォーのトレーニングを録音したお蔭で、上達の効果を見極めることが出来るようになった。

このようにトレーニングの効果を見える化したことで楽器演奏の上達が実感でき、楽しさも倍増した。
トレーニングを工夫して楽しくすることが楽器上達の早道に繋がりそうだ。

今はトレーニングの時間に何の心配もいらないが、腰痛で長時間座ることができないことや年齢による身体的限界の方が問題だ。

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