最果てを目指す旅③-根室から別海へ-
車石周辺の断崖絶壁から海を見下ろす
今日は太平洋側をめざして花咲灯台へ。有名な国の天然記念物である奇岩「車石」の近辺では眼下に果てしなく広がる水平線が。
有名B級グルメ、エスカロップ
せっかくだからグルメもご紹介。ランチは根室名物のエスカロップ。市内のあちこちの店で提供されているが、「どりあん」という地元の有名店でいただく。エスカロップはバターライスに豚カツをのせ、デミグラスソースがかかっている料理だ。
こちらはオリエンタルライスというもの。オリエンタルライスはカレーピラフに牛ハラミの焼肉をのせ、デミグラスソースをかけている。カレーとデミグラとは、普通は相容れなさそうな組み合わせだが、これが意外に調和して深い味わいである。
で、どちらもボリュームがすごい。
春国岱をひたすら歩く
春国岱(しゅんくにたい)。ラムサール条約登録湿地である。長い砂州で、こんな感じの湿原が8キロメートルほど続いている。360度見渡す限り湿原が広がる風景に言葉を失ってしまう。
ハイキングコースになっているが、この日は風が強すぎたので途中で引き返すことに(涙)。
ナラワラ、トドワラの枯れ木群
ここで根室市に別れを告げ、隣町の別海町へ。野付半島の先にあるナラワラへ向かった。枯木群が夕日に照らされて、まるで海に浮かんでいるみたいだ。
その先のトドワラへと向かう途中で見た夕日。太陽が普段の10倍くらい大きく見えるのはなぜなのだろう。
夕陽に照らされるトドワラに向かう散策道を歩く。
しかし、日がすぐに暮れそうなのでこの先に行くのは断念した。
翌朝はあいにくの雨だったが、トドワラへ再チャレンジ。目的地まで約30分の散策路を水たまりとぬかるみを避けながら進む。
昨日の夕刻とはまた表情が異なる荒涼とした風景が目の前に広がっている。
曇天のトドワラは世紀末のようだ。ここはもともとは枯木群があったのだが、枯木のほとんどが朽ち果てて消滅してしまい、今では数本しか残っていない。周りには残骸のような幹、枝が散らばっている。
トドワラで思い出すのが、2002年にリリースされた元ちとせの「ワダツミの木」のPVだ。このPVはトドワラで撮影されているのだそうだが、今よりもたくさんの枯木が立っているように見える。
素晴らしい景色をずっとそのままにしておきたい。そのために自然を保護する。でも朽ち果てて消えていくのもまた自然なのだなあ。せめて、変わっていく今の姿を私たちは心の中にとどめておこうではないですか。
これで、今回の旅はおしまい。いい感じに最果てを味わうことができた旅だった。また根室に来る気がする、そう思いながら帰路についた。