「不自由」とはなんだろうと考えた日

もう5年も前の話。

なんだかこの体験が忘れられない、私の中で大きな事だった気がする。

この日以降「なにか分からないけど、私何かしなくちゃ」と思いながら、何も出来てない。自分をまた見つめ直す気持ちで投稿。


2015年9月14日

【相手を想う】
いつもの車での帰り道、白い杖を持った男の人が歩道の信号前で立っている。
目が見えないんだろうか…と運転しながら横目で見る。
私の家はすぐ近くにあり、駐車場に到着。思い返してみると、あの歩道には点字ブロックはちゃんとあるし、さっきの歩道の信号は青。

数分経ったからもぅいないだろうなと思いながらも、気になって戻ってみるとさっきと同じ状況で立っている。

どうしましたかと声をかける。
彼は「なかなか信号が渡れなくて」と言うので一緒に渡る事にした。

エスコートするので私の腕を掴んで良いですよと彼に言う。
すると彼は急に「やっぱりいいです。申し訳ないです」と。

私は最近受けたバリアフリー講習を思い出した。
講習の先生の言葉を思い出し、いつもはどうされてますか?と尋ねる。

すると彼は「いつもは僕の肩に手を置いてもらっています」と。

彼は私が女性だと声で知り、腕を掴んで良いと言う私に遠慮したのだと、少し経ってから気付く。

私は目が見え、耳が聞こえ、手足がある。
しかし私は彼のもどかしさに気付けなかった。

相手を想い、気付く。

そんな些細な事が出来てない私はなんて不自由な生活をしているんだろう

と、彼をエスコートしながら感じた2015年9月14日。

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