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「いまの私」をつくった友人の言葉

先月から「WILL」という本を読んでいる。私は人よりも思考に時間がかかるタイプなので、じっくりと少しずつ進めている。

過去から現在、未来へとつなげていくワークで、ようやく過去を振り返ったところ。過去を振り返るうち、私は友人たちの言葉に影響を受けてきたことに気づいた。思考のおすそ分けとして、今の私の根幹となっている友人たちの言葉をちょっとだけ紹介する。

「私、めっちゃうれしかってん。やから、私もやろうと思って」

J-POPに目覚めた小学校5年生のころ、友達同士でお気に入りの曲を詰め込んだカセットテープを貸し借りするのが流行っていた。友人の1人・Aちゃんに貸したカセットテープを返してもらったときのこと。テープと一緒に「ありがとう。いい曲ばかりで何回も聞いたわ」と書かれたメッセージカードが添えられていた。

これは何?と目で問いかける私にAちゃんは、お母さんの同僚がクッキーをくれたエピソードを話してくれた。同僚さんが作ったクッキーには、「学校がんばってね」とのメッセージカードが添えられていたそうだ。

「私、めっちゃうれしかってん。やから、私もやろうと思って」

この言葉を聞いてから30年ほど経つけれど、私はAちゃんの「自分がされてうれしいことを人にしよう」という行動を続けている。

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例えば。ファミレスでアルバイトをしたとき、レジ担当やった私にお客さんが「ごちそうさま。おいしかったよ!」と言ってくれた。別のお客さんは私たちが片付けやすいように、食器を簡単にまとめてくれている。その人らにとっては当たり前のことなんかもしらんけれど、店員の私は本当にうれしかったし助かった。

やから私もお店では必ず「ごちそうさまでした」とひと声かけ、食器は店員さんが片付けやすいようにまとめ、テーブルも軽くふいておく。私の言動を見てなのか?夫も同じ行動をとるようになった。こないだは子どもたちも「ごちそうさまでした!」と自分から店員さんに伝えていた。Aちゃんの言葉を受けた言動が、夫や子どもたちにも伝染しているのを見てうれしくなる。

「やってもおらんうちから、無理っていうんは違うくない?」

「営業向き!」「接客向き!」と言われる私だけれど、アルバイトをするまではめっちゃくちゃ引っ込み思案だった。そんな私にカツを入れてくれたのが、小学校2年生以来の親友Bちゃん。

高校2年生の夏休みを前に、アルバイトをしようと話していたときのこと。「私に接客は無理やから、工場の検品とかかなぁ」とつぶやいた私にBちゃんは

「やってもおらんうちから、無理っていうんは違うくない?」

と首をかしげる。Bちゃんは「やってへんねんから、もしかしたら得意かもしらんやん。やとしたら〇〇ちゃん(私)はずっとそのことを知らんままいくんやで。それってもったいなくない?」と続ける。

確かに。ほんまや。

当たり前のように自分の世界を狭めていた考え方を反省し、接客のど真ん中・ファミレスのバイトを始めた。もちろん最初はうまくいかんかったけれど、Bちゃんが予想した通り、接客が結構得意な事実に気づいたのだ。

今の私は「とにかくやってみる」「やってみな分からんやん」をモットーにしている。「無理って決めつけるんはもったいない」そんな考え方を教えてくれたBちゃんには感謝しかない。

腹を割って話せる友人を大切に

肯定し合う関係もいいけれど、「それはどうなん?」「こんな考え方もあるで」って違う世界を見せてくれる友人って貴重やなぁと思う。

腹を割って話せる関係、これからも大切に守り続けていきたいな。







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