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1ヶ月予報(9/17〜10/16)

9月15日発表の1ヶ月予報です。
引き続き残暑が厳しく、雨の量は多いでしょう。

1.一般向け

残暑続く

向こう1ヶ月の気温は北〜西日本は平年より高く、今月中はかなり高いでしょう。偏西風が北寄りを流れ、日本の東の高気圧の勢力も強いため、暖気が流れ込みやすいためです。引き続き熱中症に要注意です。一方、沖縄・奄美は平年より低い予想で、秋の訪れは早いでしょう。

大雨

向こう1ヶ月の降水量は東日本太平洋側と沖縄・奄美で平年並みか多く、その他は多いでしょう。週末から接近する台風14号や、気圧の谷などの影響で全国的に雨が多いでしょう。日照時間も少なく、農作物などへの影響があるかもしれません。また、14号の他にも熱帯低気圧が発生する可能性もあり、大雨に要注意です。

2.専門版

熱帯

200hPa速度ポテンシャル(1ヶ月)

ラニーニャと負のIODの影響で、熱帯の対流活動はインド洋東部〜インドネシア付近で活発、太平洋中部〜東部で不活発の予測。

上層

200hPa流線関数(1ヶ月)

200hPa流線関数は北半球中緯度帯で高気圧性循環偏差で、亜熱帯ジェットは北偏傾向。北日本では特にその傾向が強い。また、熱帯の対流活動に対応して、日本の南は低気圧性循環偏差となっており、ミッドパシフィックトラフによる寒気流入が多いとみられ、日本の南での対流活動に寄与する可能性がある。

中層

500hPa高度(1ヶ月)

上層循環に対応して、500hPa高度は北日本で正偏差、南西諸島から日本の南は負偏差。西南西流場で寒気は流入しにくい。

下層

850hPa流線関数(1ヶ月)

850hPa流線関数は、インドネシアの対流活発により貿易風が強まり、太平洋赤道域は高気圧性循環偏差。北への波列で、日本の南は低気圧性循環偏差、北太平洋で高気圧性循環偏差。北太平洋の偏差は上層の高気圧性循環偏差により、さらに強められている。これにより、北〜西日本には南から湿りが入りやすく多雨寡照。南西諸島は低気圧性循環偏差となっている。台風14号の影響もあるが、新たな熱帯擾乱の影響や湿りが入りやすいために多雨傾向。

海面気圧(1ヶ月)

海面気圧は、日本付近は負偏差で、気圧の谷や湿った空気の影響を受けやすい。日本の東の高気圧の勢力も強く、より湿りは入りやすい。

850hPa気温(1ヶ月)

850hPa気温は、日本付近は正偏差で高温傾向。偏西風北偏や南からの暖気流入の影響が出ている。南西諸島は一部負偏差。台風11号、12号の影響で周辺海域の水温が下がっており、低温偏差に傾く可能性がある。

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