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1ヶ月予報(4/9〜5/8)

1.一般向け

4月7日発表の1ヶ月予報です。ゴールデンウィークにかけて気温が高く、初夏のような陽気になる日が多くなるでしょう。

季節の進み早い

向こう1ヶ月の気温は全国的に高い予想です。
日本の東で平年より気圧が高く、日本の西や北では低いため
南から暖かい空気が流れ込みやすいため、高温傾向となります。
特に北日本の高温傾向が顕著で、季節の進みがかなり早く
積雪地域は落雪や雪崩、融雪による河川の増水や氾濫に要注意です。

南西諸島は多雨傾向

南西諸島は降水量が平年並みか多く、日照時間は平年並みか少ない予想です。南西諸島は高気圧の南側に入りやすく、湿った東風の影響を受けやすいため、平年に比べて晴れる日が少なく、多雨寡照傾向です。少し早めに走り梅雨となるかもしれません。北日本~西日本はほぼ平年並みの予想ですが、九州南部と四国はどちらかと言えば多雨傾向で、雨が多くなるかもしれません。

2.専門版

熱帯

200hPa速度ポテンシャル(1か月)

熱帯の対流活動はインド洋~フィリピンの東方海上で活発
太平洋中部~東部で不活発の予測。

上層

200hPa流線関数(1か月)

インド洋~フィリピン東方海上の対流活発による上層発散に対応して
インドの北と日本付近を中心に、大陸南部~日本の東にかけて高気圧性循環偏差となっている。亜熱帯ジェットは大陸から日本の東にかけて北偏傾向。

中層

500hPa高度(1か月)

北極付近は正偏差で負のAO。大西洋と北米は負偏差、大陸南部~北米西岸は正偏差。ヨーロッパ東部の負偏差から、寒帯前線ジェット沿いの波列により千島の南を中心とした正偏差が大きく、日本付近もその領域に入っている。上層ジェットの北偏とも整合的。

下層

850hPa流線関数(1か月)

熱帯の対流活動に対応して、850hPa流線関数は、インドとフィリピン付近で低気圧性循環偏差。南西諸島は南東からの湿りが入りやすく多雨寡照傾向。その循環と、200hPa流線関数の日本の東の高気圧性循環偏差に対応して、北太平洋は高気圧性循環偏差。

海面気圧(1か月)

下層循環に対応して、海面気圧は、日本のはるか東は正偏差、南西諸島~フィリピン付近は負偏差。また、500hPa高度のシベリア付近の負偏差に対応して、地上も負偏差となっている。西~北日本は南高北低パターンで暖気が流入しやすく、南西諸島は南東風により暖気が入りやすい。

850hPa気温(1か月)

これにより、日本付近の850hPa気温は広く正偏差で高温傾向となっており、特に北日本で気温が高い。500hPa高度が高いことによる影響も関係しているものと思われる。



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