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1か月予報(10/1~10/30)

9月29日(木)発表された1か月予報です。
一時的に寒気が流れこみ、秋らしさを感じられそうですが
気温は高めの傾向です。
また、秋雨前線線の影響を受ける地域では雨が多いでしょう。

1.一般向け

秋めく

向こう1か月の気温は東~西日本と南西諸島で高く、北日本は平年並みか高い予想です。偏西風が北寄りを流れて暖かい空気に覆われやすいため高温傾向です。ただ、来週末からの1週間は寒気が流れ込むため、北日本は平年よりも気温が低くなり、一気に季節が前進するでしょう。標高の高い山では初冠雪もありそうです。気温の変動が大きい1か月となるため、体調を崩さないようにお気を付けください。

秋雨

向こう1か月の降水量は東日本太平洋側と西日本は平年並みか多く、その他はほぼ平年並みです。西~東日本は秋雨前線の影響を受けるため、雨の日が多くなりそうです。前線活動が活発になったり、台風の接近などがあると大雨となる恐れがあるため注意が必要です。

2.専門版

熱帯

200hPa速度ポテンシャル(1か月)

熱帯の対流活動はインド洋東部~インドネシア付近で活発。ラニーニャと負のIODの影響によるものと思われる。1~2週目にかけては対流活発位相がインド洋からインドネシアに東進するため、2週目にインドネシア付近の対流活動が特に活発となる。

上層

200hPa流線関数(1か月)

上記の対流活発に対応して、ユーラシア大陸上では200hPa流線関数が高気圧性循環偏差となり、亜熱帯ジェットは北偏する。また、日本の南海上は低気圧性循環偏差。2週目は、対流活発位相が東にやや東にずれるため、大陸での偏西風北偏が弱められ、日本付近の南偏が強まる。

中層

500hPa高度は、寒帯前線ジェット沿いのヨーロッパからの波列がみられ、日本の東で顕著な正偏差。日本付近は西南西流場となる。サブハイの南は負偏差で、200hPa流線関数の低気圧性循環偏差に対応しているものと思われる。上記の2週目の南偏に対応して、2週目は大陸東部で負偏差に転ずる。

下層

850hPa流線関数(1か月)

850hPa流線関数は、熱帯の対流活動に対応して、インド洋~インドネシア付近で低気圧性循環偏差。北太平洋には高気圧性循環偏差がみられ、日本付近もその偏差に覆われる。1か月平均では日本付近には高気圧を回る暖気や湿りが流れ込みやすい。

海面気圧(1か月)

海面気圧は南岸付近に前線帯に対応する気圧の谷が予測されている。西~東日本は前線の影響を受けやすく多雨傾向。また、大陸東部は正偏差。2週目は大陸の正偏差域が東にずれ、北からの気団が流入しやすくなる。

850hPa気温(1か月)

850hPa気温は日本付近で正偏差で高温傾向。大陸東部は負偏差が広がり、シベリア高気圧の勢力が強まるタイミングで、日本付近にも寒気が一時的に流れ込むと考えられる。2週目の偏西風の南偏とも整合的。


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