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#3 経験は人生の教科書 『何事も経験しないと分からないよね』

はじめに

前回のnote「妻は総合格闘家」では、DEEP & DEEP JEWELSミクロ級ダブルタイトルマッチに挑む妻の姿をお伝えしました。その続報として、妻が1Rで圧巻のTKO勝利を収め、我が家の平和を守るため、子どもたちが喧嘩をしないように、チャンピオンベルトを2本持ち帰ることができたことを報告します。皆さんの温かい応援に、心から感謝しています。


今回はタイトルにある通り、経験は人生の教科書『何事も経験しないと分からないよね』というテーマについて、3つの項目に分けてお話ししたいと思います。ぜひ最後までお付き合いください。

①子育てという経験

まずは子育てについてです。子育ては、私にとって人生の大転換でした。2018年、社会人2年目に結婚し、講道館杯の前日に子どもが生まれ父親になりました。子どもが生まれた瞬間、私の世界は全く新しい色に染まりました。柔道部のマネージャーさんから聞いた「親というのは最初は名ばかりで、子どもの存在が親に大きな力を与えてくれ、親として成長させてくれる。子育てと言うが、子どもは親を育ててくれるのだよ。」という言葉が、今も私の心に響いています。この6年間、子どもたちと共に成長し、多くのことを学びました。時間の経過は早く、これからも一瞬一瞬を大切に生きていきたいと思います。

それまでは、街を歩いている親子を見ても何とも思わなかった私が、今ではすれ違う全ての親に対して尊敬の眼差しを向けるようになりました。そして、子どもが生まれてから、他の子どもにも同じような目線で接することができるようになりました。公共機関で子どもが泣いていると、「うるさいな」と心のどこかで思っていた自分が、今ではその姿に「一生懸命生きているんだな」と微笑みを浮かべるようになりました。最近、SNSで子どもや親に対する暴言を目にしますが、その人たちはきっと子育てを経験していないのでしょう。

子どものおかげで、新しい気づきや感情の動きを得て、毎日成長できることに本当に感謝しています。世の中の子育てを経験している全てのお父さん、お母さん、お爺ちゃん、お婆ちゃんを本当にリスペクトするようになりました。

②指導するという経験

次に、指導することについてです。ここ3ヶ月の地道な活動が少しずつ認知され、出稽古先やSNSなどで多くの方から声をかけていただくようになりました。初めて公式の場で初対面の方に「指導をする」という経験をしましたが、これが本当に難しくて貴重な経験になりました。

指導の際には、体を動かしながら自分の考えや感覚を言葉にして、相手にわかるように噛み砕いて説明する必要があります。この作業は非常に大変であり、同時にこれまで私に指導してくださった先生方の偉大さを改めて実感する機会となりました。

私は運動神経が良い方ではなく、球技も苦手で短距離走も遅い、いわゆる「運動音痴」でした。そんな私に根気強く、分かりやすく教えてくださった恩師の先生たちには本当に頭が上がりません。自分が教える立場を経験できたことで、その方々の偉大さを身に染みて理解しました。

今では、柔道だけに限らず、自分の知識や経験を教える立場にいる全ての人を本当に尊敬しています。そして、もっと自分自身の柔道への理解を深め、動きや考え方、感覚を言語化して皆さんに少しでも伝わりやすく紹介したいという思いが強くなりました。引退まで残り半年を切りましたが、私にはあまり時間がありません。引退するまでに全てを紹介できるかはわかりませんが、できる限り続けていくつもりです。

妻には投稿頻度が高いんじゃないかと言われましたが、私には時間があまり残されていませんので、現役生活の負担にならない範囲でこの活動を続けていきたいと思います。今後もよろしくお願いします。

次回のnoteでは、この指導経験についてさらに詳しくお話ししますので、ぜひお楽しみにしていてください。

③減量をサポートする経験

最後に今回のnoteのメイン、減量をする側の経験ではなく、その減量をサポートする周りの人の話です。先日、妻がDEEP JEWELS 45に出場して、普段戦っているアトム級47.6kgから、ミクロ級44kgへ体重を減らして試合に臨みました。RIZINでは、スーパーアトム級49kgや、52kg等の契約体重で闘っている妻ですが、身長や体格のベストはミクロ級です。どの階級でも言い訳一つせずにしっかりと体を作って、勝利する妻には本当に頭が上がりません。

お互いがアスリートで双子の娘がいるということもあり、試合前は2人でサポートしながら、稽古やトレーニングを実施しますが、やはり減量が重なると、糖分が不足してイライラもするし、練習やトレーニングがよりハードになることで、体の疲労感や倦怠感も強くなります。その肉体的なストレスから、ちょっとしたことで喧嘩になることが多々ありました。妻のサポートをしながら、自分が60kg級で減量がきつかった時は、こんなもんじゃなかったよ、比にならないよと言われて、ふと我に返り、その当時の記憶を遡りましたが、確かに比になりませんでした。洗い物が溜まっていればため息、毎日サウナスーツ3着の洗濯(この当時は今ほど減量の知識もなく、とにかくサウナスーツを着て、動いてたくさん汗を流せば痩せると勘違いしていた)に加えて、子どもの世話。今思い返すと、本当にひどかったなと反省しています。

経験することの大切さは言うまでもありません。今回、減量のサポートを通して、自分がどれだけ迷惑をかけていたか、身に染みて分かりました。過去は変えることはできないので、引退するまでの残り少ない期間で、結果で恩返しができたらなと思います。

最後に

『経験は人生の教科書』のタイトルにもあるように、実際に経験を通じて気付くことが本当に多いです。過去の経験は変えることはできませんが、その経験から学び、成長することはできます。これからも、新たな経験を積み重ねながら、自分自身を磨いていきたいと思います。

この長文を最後まで読んでくださった皆様に心から感謝申し上げます。

夫婦共々、今後ともよろしくお願いいたします。
それでは、次回のNoteでお会いしましょう。

〜大会まで残り92日〜

お願い


皆様へのお知らせとお願いです。

先月、素晴らしい勝利を収めた私の妻が、次の大会に向けて準備を進めています。今回はアメリカの著名な格闘技団体「Invicta FC」のリングで戦います。Invicta FCは女性格闘家たちが実力を競う舞台であり、世界中から注目されている団体です。

『Invicta FC 55』は、2024年6月28日(日本時間29日)に米国カンザスシティのメモリアルホールで開催されます。この試合は次期挑戦者を決定する重要な一戦となります。

海外での新たな挑戦に際し、皆様のご支援をお願い申し上げます。皆様の支援があってこそ、妻の勝利はより確かなものになります。世界の頂点を目指し、Invicta FCのチャンピオンベルトを手にする瞬間を、ぜひ一緒に目撃しましょう。

皆様の温かい支援と応援を心よりお待ちしております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

『Invicta FC 55』の詳細は以下の通りです:

• 開催日時:2024年6月28日(日本時間29日)
• 開催場所:米国カンザスシティ・メモリアルホール
• イベント:次期挑戦者決定戦

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