無理のないもの
僕は、無理のないものが好き。
無理をしないってすごい大事だと思う。
無理をすると、続かない。
そして、無理をしたことがきっと伝わってしまう。
無理をして安くしても、続いていけるからこそ意味がある。
無理をしてその時だけ頑張っても、頑張り続けられないと結果にならない。
無理やり美味しく整えても、その不自然さはきっと飲む人に伝わってしまう。
そんな風に僕は思うので、つくる時も楽しむ時も、できるだけ無理のない形で、無理のない気持ちで楽しみ続けたいなって思う。
例えばコーヒーだったら、自然にすーっと、その人の日常に馴染むような優しいおいしさを目指したい。
なんとか無理くり、砂糖を加えたり、いろんなドリンクにして「頑張った」コーヒーよりも、シンプルにつくってシンプルに焙煎・抽出したコーヒーの美味しさの方が、暖かさを感じる上に研ぎ澄まされている感覚がある。生産でも、無理をして作るコーヒーは、どこかで品質が落ちたり、生産が続かなかったりする。
もちろん僕らは、無理をしてくれたおかげでこうやって便利に生きることができている。いろんな無理や工夫や苦労の上に、僕らの暮らしは支えられている。100円のコーヒーだって、150円のカップラーメンだって、1000円のTシャツだって、実際めちゃくちゃ無理をしていると思う。
でも、感覚に関わることはできるだけ、無理のないもので楽しみたい。
自分が伝えたい自然な美味しさなコーヒーはできるだけ、飲む人にとっても無理のないバランスで、作る人にとっても無理のない価格や量や品質で、伝えていきたいなって思う。
いろんな無理に感謝しつつ、無理のない世界を楽しんでいこう。
川野優馬
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