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全ての選択は「最善」。


ボクは小学生〜中学生くらいの頃、親に対して、
「なんでもっと、こういう風に育ててくれなかったのか」
というようなことを思っていた。

具体的に言うと、ボクは人見知りする性格で苦労していたので、

「幼少の頃からいろんな場所に連れ出してくれていれば、
もっと社交的な性格になったハズなのに……」

というようなことを思っていたのだ。

そんな考えが変わったのは、20歳をすぎた頃。

当時の親の年齢を追い越し、
「親も完璧な人間じゃなかったんだな」
ということを理解したからだった。

子どもから見た大人は、
完璧超人の何でもできるスーパーマンに見えるけれど、そうではなかったのだ。

そもそも、完璧な人間なんていないし、
「親」という、それまでやったことのないことを、20歳そこそこの年齢でやっていたということを考えると、それだけで、とてもすごいことだと思った。

そして、30歳をすぎ、
今になって思うことは――

うちの親の子育ては、
「完璧ではないけれど、最善だった」
ということ。

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