災難的靈視

台湾日記、続いては台北當代藝術館です。
台北駅から中山という繁華街の方へ向かう途上に位置しています。

赤レンガの格好いい建物は日本統治時代に小学校として建てられたもの。

ヤシの木?が並んでいるところは南国を思わせます。

車が乗った小屋みたいなスペースでは山を撮る写真家の個展が行われていました。

ここで行われていたのは「災難的靈視」という展示。英題は「Co/Inspiration in Catastrophes」となっているので、社会の大変革に着想を得た(与えた)作品を集めた展覧会というニュアンスでしょうか。
入口にはまず、3.11の大津波で流されて2014年3月に台東市の海岸に流れついているのを発見された、気仙沼の「富士丸7号」という漁船が展示されていました。

この展覧会には日本からも何組か参加されていました。
Chim↑Pom+周防貴之。

チンポムと建築家の周防貴之さんとのコラボレーション。ここは展示室なの?という廃墟感が凄まじい。
風間サチコさん。

加藤翼さん。

構造物を皆で引き倒すという行為はこれまでの作品でもされていましたが、東北の被災地で行われたらしきこの作品は逆でモニュメントを皆で引き起こしています。
モニュメントにつけられたカメラからは津波に流された建物の基礎が映って、昨年目にした被災地の状況を思い出して涙が出そうになってしまいました。

香港のデモで配られたビラも時系列に並べて展示されていました。

あとは艾未未ぐらいしか知らなかったのですが、ひとつひとつの作品のクオリティが高く興味深く拝見しました。

中山駅から當代藝術館に向かって緑道公園を歩いていたら、こんなパブリックアートと出くわしました。

李明道という台湾の作家の「BIGPOW」という作品。Bluetoothに繋ぐとスピーカーから音楽が流れるそうです(近隣の迷惑にならないよう接続可能な時間が限られていました)。こちらは台北當代藝術館が所蔵管理しているものなのだそうです。

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