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国際芸術祭あいち2022 あと半年!

年が明けていよいよ今年開催となりました「国際芸術祭あいち2022」。
大騒動となった前回からもう3年が経つんですね。本当に早いです。

2月に入って参加作家が追加で発表になりましたね。

リストを見ていて「おっ!」と思ったのが一宮会場での塩田千春さん。
会場のひとつに「のこぎり二」が選ばれていて、ここで塩田さんの作品が見られるのが俄然楽しみになりました。

のこぎり二には昨年末、足を運びました。
というのも、同じく「国際芸術祭あいち2022」の一宮会場に参加される遠藤薫さんの展示があったからです。

のこぎり二は一宮市、というか地元の人間からすると旧尾西市と言った方がピンと来るのですが、名前の通りのこぎり屋根の建物です。

一宮〜尾西では毛織物が盛んで、のこぎり屋根の建物はその工場として使われていました。
持ち主である平松毛織株式会社さんが使われなくなった建物を保存しているようで、入口には当時の工場案内が貼ってありました。

今はアトリエとして活用されているようです。
天井には当時使っていた糸がインスタレーションのように吊るしてありました。

そして当時稼働していたであろう自動織機もそのまま残されていました。

その自動織機で使用されていたパンチカード。これが後にコンピュータへと発展していったんですよね。

個人的にはかつて読んだノンフィクションの本(IBMがナチスにパンチカード機器を売り込み、それがユダヤ人の迫害に威力を発揮したというもの)を思い出したりしました。

さて、今回の展示です。
今夏の展示に向けて一宮でリサーチしてきたこの時点での成果が並んでいました。

奥のパラシュートは九州(だったと思う)に残っていた絹でできたもので、戦時中に軍事用として作られたものらしいです。
そのほか、羊の皮をなめしたり、羊の毛からフェルトを作ったり、いろんな素材が並べられていました。一宮で軍服が作られていたとか、江戸時代にはキリシタンの処刑が行われていたとか、地元民と言ってもいいぐらいの身なのに知らないことも多くてビックリしました。

今回の展示タイトルの言葉である「美の羊」の文字を図案化した包装紙を帰り際に一枚いただきました。

蚕はこんな感じで糸を吐くそうなんです。
全然知りませんでした。

会場には遠藤さんのほか芸術祭担当の学芸の方もいて会場について打ち合わせをされている様子なのも聞こえてきました。ここからどう作品へと発展していくのか、非常に気になります。
そして夏の本番の前にもう一回、三月にはまたこの場所で展示を行うとのことで、それもまた楽しみです。

☆  ☆  ☆

【今回の展示】
遠藤薫「美の羊へ」
2021年12月26日〜31日
のこぎり二(愛知県一宮市)

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