高田さんの本

職場近くに住んでいる作家さんがいます。
よく行く名古屋のギャラリーのオープニングで知り合って、お話をしているうちにその事実が発覚しました。私の職場がGMSなので、買物に来ていたその作家さんと職場でばったり会うという、妙な体験をしたことも何度かあります。

その作家さん、高田実季さんの個展が先日瀬戸市のBarrackというギャラリー&カフェで開催されました。
個展開催に合わせてアーティストブックを発刊されたのですが、展示を見に行ったときは持ち合わせがなく購入できず、会期中にもう一度と思っていたら会期が終わってしまい、本だけ買いに行ってきました。
せっかくなのでお昼ご飯もと思い、「大根のグリーンカレー」をいただいてきました。

カフェのご飯って食べたことない野菜が入っているから普段チェーン店とかで済ませてしまう自分には新鮮なものがあります。今回はカレーにもサラダにも菜の花が添えてあって、季節を感じられるのもいいですね。
カレーはピリリとした辛さがあるものの、全体は優しいお味でとても美味しかったです。

展示と本の話に戻ります。
昨年高田さんは北欧のフィンランドへ1ヶ月ほど滞在制作をされました。ラップランドというフィンランドで最も北に位置するところで、ちょうど夏だったので夜も完全に暗くはならなかったそうです。そして本当に皆さんがサウナに入っているらしい。
展示はそのフィンランドで制作された作品やドローイングで構成されていました。

じゃばら折りになっている本の展示台が葉っぱがついたままの枝というのが素敵。イス代わりの丸太は乾燥しておらず少し湿っていたのがなんともリアル。
作品はカフェスペースにも展示されていました。

私がお邪魔したときはお客さんがいて写真が撮れなかったのでBarrackさんのフェイスブックの画像を拝借しました。
高田さんが制作した燭台です。みんなでテーブルをぐるりと囲んでろうそくの灯りを見つめながら話す、というのが何となく自分が抱いている北欧のイメージに近い気がします。昼の明るい時間しか見ていないけれど、夜のほうがきっと素敵なんだろうなあ。

ちょうど奈良美智さんが愛知県立芸術大学で作品制作をされていた時期と重なっていてBarrackさんにも足繁く通っておられたようでツイッターにも上がっていました。

森北伸さんのツイートにも出てきていました。

高田さんは愛知県立芸術大学の彫刻科にいらっしゃっていたのですが、那須にあるN’s Yardで使われているタイル制作に携わっていたりするので奈良さんとは縁があるみたいですね(確か2013年に奈良さんがあいちトリエンナーレに参加したときも手伝いで入っていたんじゃないかと思います)。

アーティストブックは「Your Land Is Your Story」という題がつけられています。
上の画像にもありますが展示作品のフォルムが表示には型押しされています。限定200部で私のところにはキリの良いエディションナンバー50が来ました。

自然豊かなフィンランドの風景を収めた写真やドローイング、エッセイが収録されています。ドローイングには燭台を思わせるフォルムのものもありました。上でもちらっと書きましたが、じゃばら折りになっていてとてもお洒落なデザインの一冊です。

話はまだまだ続きます。
本を購入したあと、私は岐阜市にあるなうふ現代さんにお邪魔しました。この辺りは別の記事で触れますが、お茶をいただきながらのんびり話していたらギャラリーに電話がかかってきました。その電話を受けたあと、武井さんが一言。

「高田さんが滑り込みで来るよ」

ええー!!
何という偶然。びっくりしながらもふと思いついて駐車場へ本を取りに戻りました。
そうです。高田さんにサインを書いてもらうことにしたのでした。

武井さんのモンブランのペンを借りてサインを入れる高田先生を激写。笑
高田さんは5月にこのなうふ現代さんで個展が控えています。この空間にどんな作品をぶつけてくるのか、今から楽しみです。

おまけ
全然関係ないけど、Barrackさんの近くにある焼肉屋さんの前に猫が。

なかの様子を覗いてそのまま猫は入っていきました。ここがおうちなのかな?笑 かわいかったのでつい載せてしまいました。

【展示概要】
高田実季「北へ」
2020年1月30日〜2月23日(3月8日まで延長)
Art Space and Cafe Barrack(愛知県瀬戸市)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?