台湾散歩5〜華やかな夜に潜る

パーティーに誘われてしまいました。パーティー。そう、パーティー。繰り返す必要もないですが、パーティーになんてまったく縁のない人生だったので若干舞い上がってしまいました。
台北當代2020に参加している3つのギャラリーが合同で主催しているもので、そのうちのひとつが名古屋のギャラリー・STANDING PINEさんだったのです。いつもお世話になってます!

会場は台北101からほど近いところでした。

台北101。ワンオーワン、って呼ぶのが格好いいですね。私はつい、いちまるいち、って呼んじゃってました。

会場となったのはWATという、こちらのバー。

棚にずらっと商品が並んでいます。洗剤やクリーム、ポテトチップスの入れ物のように見えますが、これが全部お酒なのだそうです。お洒落で格好いい、、、

お酒は店内で飲むこともできます。冷蔵庫にあるビンのお酒を紙コップに移して、自分流にカスタムする仕組みのようです。

とはいえバーはスペースが狭く、イスはひとつもありません。こんなところでパーティーを?と疑問に思っていたら、何と、カウンター横の商品が並んでいる棚(下の画像の左側)が自動ドアになっていて、

ラグジュアリーな空間が姿を現しました。

この仕掛けだけでテンションがぐっと上がってしまいました。

数種類あるカクテルはどれも美味。ついたくさん飲んでしまいました。

フードも美味しくてひたすら食べてた。笑

こちらは豚の心臓です。エビを揚げたのも出てきてそちらも美味しかったなあ。

今回のパーティーは名古屋のSTANDING PINEさんと、東京のSIDE 2 GALLERYさんと、台南の182ARTSPACEさんの3つのギャラリーが主催となって行われたもの。182ARTSPACEさんが出していたのはintext。STANDING PINEさんでも扱いのあるアーティストなんですが、intextの見増さんがDJプレイを披露する場面もありました。

見増さんとは少しお話する時間がありまして、知り合いの作家さんのフライヤーやカタログを手がけていたのが見増さんだったのでその話をさせてもらいました。

宴はまだまだ続いていましたが、地下鉄がなくなると困るので日付が変わる前に私はお暇しました。
が、アルコールが入って少し気分が良くなっていた私は、台北駅まで行ってしまうと戻らないといけないからひとつ手前の駅から歩こうと、台大医院駅で下車しました。
駅の上は二二八和平公園という大きな公園になっていました。福徳宮には提灯だけでなく蝋燭の明かりも揺らめいていて、公園が暗く静かなだけにどこか異界のようでついつい引き寄せられてしまいました。

そして広い道の突き当たりには中華民国総統府の建物が堂々とそびえておりました。

こちらも日本統治時代の建物。1919年に完成しているので昨年でちょうど100年を迎えた計算になります。100年と聞くと短いような気がしますが、そのなかで第二次世界大戦があり(アメリカ軍の空襲により建物も損壊したのだそう)、中華民国に接収されたあとも(隣接する公園の名前にもなっている)2・28事件といった混乱の時期があったことを考えると、激動の歴史のなかを生き延びてきたのだと思います。ここ最近は中国との緊張が高まっていますが今の穏やかな状況が続いて欲しいものです。
さすがに周囲には警備員が多数いて、酔っ払った男がひとりで歩いているのを見咎められやしないか不安になったのですが、別に声をかけられることもなく。ただ、目立たないよう遠巻きから建物の外観を眺めていました。

総統府の前の通りを北上すればホテルに戻れる。地図を見てそう把握していたので呑気にふらふらと歩いていました。

人通りはほとんどないものの、通りは明るいしコンビニもあるし、治安面での不安はまったく感じず歩いていたのですが、しばらくして気づきました。
一向に見慣れた景色が出てこない。
地下鉄一区間分ぐらいは既に歩いた感覚でいたからとっくにホテルに着いていないとおかしい。やっとスマホで位置を確認したら、北上しているつもりが西進していて、西門の繁華街のなかを彷徨っていることが判明。え!どうして?と動揺しながら何とか軌道修正してホテルまで戻ることができました。
四日間の滞在で道に迷ったのはこのときだけ。それまで上手くやってこれたのにこれは不覚でした。どこで道を間違えたのか。翌日も原因をあれこれ考えていたのですが、途中で一度コンビニに入ったのが良くなかったのではないか、そのコンビニは南北の通りと東西の通りと両方に出入口があって、違う方から出てしまったのではないか。というのが、私の出した結論です。
無事だったから良かったものの多少浮かれていたのかな。やはり気を緩めてはいけないと自分を強く戒めた一件となりました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?