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アートフェアはやっぱり楽しい

artTNZ、行ってきました。
1月に台北當代(をはじめとするいくつかのフェア)、2月にART NAGOYA、3月に3331 ART FAIRに参加しましたが、それ以外のフェアは軒並み中止となってしまい、今回artTNZが開催されると聞いてうれしく思ったものです。半年間まったくフェアがなかったということですからね。
ただ、コロナウィルスの感染拡大にはまだ警戒が必要ということで、人数を制限しての開催となり時間指定の事前予約制となりました。それは一部の美術館やギャラリーでも取り入れているので別に問題はないのですが、それに加えて今回は事前に顔写真を登録したり、アプリを使って心拍数や呼吸数を計測して登録したり、更には抗体検査をしたりとなかなか大変。おまけに顔写真登録のメールが届くのが遅くて(特に招待制だった17日は)ヤキモキしたのですが、直前にようやくオールクリアとなりました。
出展ギャラリーさんに事前に伺ったところによると事務局の方々もバタバタだったそう。開催に漕ぎつけるまでに多くのご苦労があったことと思います。事務局の皆さんには心より感謝したいです。

さて、9月17日の招待日。

13時に目がけて会場に到着しました。
ANOMALYとかが入っているギャラリーコンプレックスのある向かいの建物の3階4階のフロアを使っての開催。2階はもうギャラリーが複数入るフロアとしてオープンしていたので、フェアが終わったら3階4階もギャラリーの入るフロアになるのかもしれません。
さて、この日は名古屋ワンピース倶楽部に今年加入されたばかりのK氏と待ち合わせして一緒に回りました。
K氏は作品を購入したことはあるもののギャラリーを回ったりフェアに足を運んだりということはあまりされてないということで、私が案内役としてアートコレクションの泥沼に引きずり込もうと内心意気込んでおりました。
とりあえず4階と3階をふたりで順番に見て時おりギャラリーの方や作家さんに説明を受けつつ見て回りました。そのなかで気になった作品をいくつかアップします。
多田圭佑さん(MAHO KUBOTA GALLERY)。

絵具でできている、と分かっていても目がそう認識しないという。でも、さすがにチェーンの部分は違うでしょ?と思ったらそちらも絵具ですって。驚嘆!
藤堂さん(アートフロントギャラリー)。

以前から好きでいつか作品が欲しいと思っている作家さん。先日のギャラリーでの個展(「筑豊ボタ」)も拝見しました。挟んであるガラスは窓ガラスに使うようなものを磨き上げるそう。それでこんなにクリアになるものなのか。こちらも驚嘆!
石井海音さん(イムラアートギャラリー)。

フェアの前に立ち寄った今年の「アートアワードトーキョー」にも選出されていましたが、妙に気になる世界を持った作家さんですね。今後が楽しみです。
新平誠洙さん(アートコートギャラリー)。

今回はビル・エヴァンスとグレン・グールドをマッシュアップ。ひとつひとつをコマ送りにして映像にすると、片方はスムーズに流れるけれどもう片方はガタガタに見えるというノイズがキーポイントになっているようです。
キャンバスの張り方が格好いいなあと思って見ていたのですが、これはオランダで実際にこうした張り方をしているのを見て取り入れたものだそう。
会場では新平さんとも久しぶりにお会いできてうれしかったなあ。
倉崎稜希さん(DMO ARTS)。

顔が燃えた絵画のシリーズでブレイクした作家の新境地。額縁が蜜蝋でできていて、火を点けて解かしています。
藤田クレアさん(LAD GALLERY)。

貝殻をなぞるように鈴が回り、窪みにはまると「シャン」と音が鳴る作品。LADさんの展示で何度か拝見していましたが、今年は資生堂ギャラリーでのShiseido Art Eggに選出されて11〜12月に個展があるのでとても楽しみです。
そのほか、画像は撮ってないのですが印象に残ったのは、the three konohana加藤巧さん。過去作も展示してこれまでの作家の仕事が総覧できる内容となっていました。
また、AIN SOPH DISPATCH荒木由香里さん。今回は新作&旧作シルバーで統一された新作はゴリゴリの格好よさがありました。

と、一通り見終えて、じゃあここからK氏のフェア初購入をアシストしようじゃないの、と気合いを入れようとしたところに、K氏から「気になる作品があります」。そう言ってK氏はあるギャラリーのブースに向かわれました。
向かわれたのは、大手のギャラリーが集まっている、4階のフロア。スタッフの方と話しながら気づけばバックヤードにストックしてあったらしき作品を見せてもらっていて、その物怖じしない堂々たるその姿に私はすっかり感服してしまいました。自分だったら絶対に怖気づいて声かけるのさえためらってしまっているような気がします。
、、、というか、もしかして自分、用無しじゃね?
そんな疑問をよそにK氏はもう一度そのブースへひとりで行かれて、最終的には気になっていた作品を購入されていました。素晴らしい。パチパチ。自分の不甲斐なさを感じつつも、楽しんでいただけたようで、喜んでくださっていたので私としても何よりです。
私はというと、何となく気分が節制モードに入っていたので、「いいなあ」と思う作品は多々ありましたが指を咥えて見てるだけ。情けない。やっぱりギラギラさせて「買うぞ!」って気分を上げて挑まないといけないですねえ、フェアって。

一通り見終えたあとは、お隣のギャラリーコンプレックスにも足を伸ばしました。1階のMAKI GALLERYさんは今秋オープンしたばかり。はじめてお邪魔したのですが、天井高があって広い!海外のメガギャラリーってこんな感じなのかしら。日本のギャラリーにはない雰囲気があって楽しかったです。
常設のなかにはタムラサトルさんの作品もありました。

このスケールよ。圧倒されました。

久しぶりに参加してみて、やっぱりアートフェアって楽しいなあと、しみじみ感じ入りました。今度フェアに参加できるのはいつになるんでしょうかね。また気軽に参加できるようになるといいですね。

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