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タワーとホテルとアート
名古屋・栄にやって来ました。
どかーんとテレビ塔がそびえています。
名古屋近辺で生まれ育ったとはいえテレビ塔に登った記憶もなく、あまり身近に感じていない身としてはこの光景がなんだか新鮮に感じられてしまいます。
さて、このテレビ塔周辺は今年の秋に「RAYARD Hisaya-odori Park」として公園から商業施設へとリニューアルしてオープンしました。
個人的には5年10年で確実に古びてしまうものを作ってしまうのはどうかなあと思うのですが、こうして足を運ぶきっかけになっているのはまあ良いことなのかな。
今回のリニューアルを機にテレビ塔の4・5階にホテルができました。
THE TOWER HOTEL NAGOYAというこちらのホテル、いろんなアーティストが客室を中心に手がけているということで話題になっています。
レセプションには杉戸洋さんによるモザイクタイルのレリーフが設置されています。
テレビ塔が建設された50年代、名古屋の街にはタイル壁画がいろんな場所に作られました。タワー近辺だと中日ビルや丸栄は立派なタイル壁画が作られていましたが、今となってはどちらも取り壊されてしまいました(どちらも一部なり保存されるようですが)。そんな名古屋の街の記憶をとどめるモザイクタイル壁画、とても素敵でした。
(本当はもっと近づいてじっくり見たかったのですが、スタッフさんがいらっしゃったので遠くからしか見られませんでした。)
ロビーに当たる部分には森北伸さんの木の作品が設置されていました。
ホテル側から森北さんに出したオーダーは「触ってもいいものを」ということ。場所の特性上美術作品だと知らない人が寄りかかったり腰掛けたり物を置いたりするかもしれない、それでも大丈夫なものを、とのことでした。私も触らせてもらいましたが、木の感触が何と言うかほっとしました。
同じくロビーにはさわひらきさんの作品も。平面の作品を拝見する機会はなかなかないような気がします。
そしていよいよギャラリーへ。on holdという名前がつけられたグループ展「Smokes in the clouds」は、このタワーホテルのアートワークを担当した作家のドローイングなどを展示したもの。
杉戸洋さんのドローイング。栄にある噴水「希望の泉」とテレビ塔の組み合わせ。
さわひらきさんの作品。帆船と旅行鞄がホテルの雰囲気にぴったりマッチしています。
デザイナー・白澤真生さんのロゴと客室に使うファブリックのデザイン図案。
テーブルには昔のテレビ塔の写真が散りばめられていました。
森北さんのドローイングと、杉戸さんのモザイクタイル壁画のためのドローイング。
モザイクタイルのテストピースもありました。
喫煙所にも作品がありました。
そしてロビーには物販コーナーも。
ギャラリーは今後いろんな人がディレクションに入って月ごとに展示を行っていくようです。来年1月は星ヶ丘の書店ON READINGさんが担当されます。どんな展示になるか楽しみ。
客室内はもちろん見学不可なんですが、いつか室内も見られたらなあと思います。
おまけ。
エレベータホールから見えた栄の景色。
テレビ塔のふもとに新たに作られた水盤からちょうどミストが出ているところでした。
その奥にはオアシス21、愛知県美術館が入っている愛知芸術文化センターがあって、さらに五重塔みたいなものも見えます。これは鉄塔の塗装作業のための覆いなんだそうですが、本当に五重塔みたいに見えたのにはびっくり。ネットで話題になっていたのは知っていましたが、実際に見るとなかなか違和感がありますね。
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