学祭での失敗談~本格パスタを安く売った話~
今回はがっつりマーケティングの話になります。これは大学三年生の学祭の話です。
土日の学祭のうち、土曜日は500円で売ってあまり売れなかったので日曜日は300円にしました。一番最低なマーケティングですね。この失敗がきっかけでビジネスに興味を持ったわけなので、この時はマーケティングの知識なんて一ミリもなかったんですよね。
前回の記事で学祭の出店を決めた経緯までお話をしましたので、今回はその詳細を書きたいと思います。
まず、出店は仲の良い友達を誘って、二人でやることになりました。(本番はもう二人の友達に手伝っていただきました)
確かまずは昨年の学祭では何が何食売れたかなどをリサーチすることにしました。
運営はデータを取っていないらしく、サークルなどで出店経験のある友達を探して聞きました。
焼き鳥が100円で1400本、その前の年は50円で4000本。焼きそばは値段は忘れたが500食は売れた、とのことでした。
ちなみに、この二つは学祭の中でも圧倒的に人気で、他の出店は赤字のところも多かったそうです。
売り上げだけで見ると、焼きそばが300円と仮定すると15万円、焼き鳥は14万円です。
これを聞いときは、『めちゃ稼げるじゃん!!!!』と思いました。
焼き鳥は準備費に10万円くらいかかったそうなので、利益は二日間で四万円程度だと考えられます。
学祭は中止になった場合準備費は自己責任なので、ベット額が高すぎますが、四人でやったとしたら一日5000円なので割と良いと思います。
あ、前提として、田舎の山奥にある大学でそもそも来る人が少ないので都会の大学と比較しないでください。本来は、出店しない、が正解かもしれません。(笑)
まあこれらを踏まえて僕たちはペペロンチーノを500食用意することにしました。この時はマジで売れると思ってました。
単価はダイソーフル活用で一食100円。パスタはフォークにしなければならないので、そこが少し値段が張りました。
そして一食500円で売ることにしました。学祭の中では高いですが、パスタのクオリティを考えると十分安い値段だと自負していました。
しかし、この時の間違いを一つ上げると、麺にこだわったことです。一食50円くらいの麺なので、十分安いように感じますが、一食30円くらいの麺もあるので、500食となると1万円くらい差が出てしまいます。
安く売るならば、徹底的にやらなければなりません。(そもそも安く売ること自体が間違いなのですが)
二人でやるので、パスタ以外にも何か売ろうと思って、色々考え、サーターアンダギーを売ることにしました。
理由は、一番はとにかく原価が安いこと、小麦粉と、砂糖に、ごく少量の重曹と卵でできるので、一個5円くらいで作れます。
三個で200円で売ったのですが、一万円くらい利益が出ました。60セットくらい売れたことになりますね。
そしてパスタは結局100食くらいしか売れなくて、準備費と売り上げがトントンくらいになってしましました。(材料費はほとんど乾麺で、その後に全部食べたので結果オーライ)
アンダギー売っててよかった。(笑)
500食売って20万くらいもうけてやる!!!!と思っていたので絶望しましたが、最初の目標が高すぎましたね。
当日はどんな感じだったかと言いますと、まず土曜日が500円で20食、日曜日が300円で80食くらい売れました。
500食用意しておいて、初日で20食しか売れなかった時のことを想像してみてください。
本当に絶望しました。泣きそうになりました。手伝ってくれているみんなにも申し訳なくなりました。
しかし、ミスコンやお笑いライブなど、メインイベントの多くが日曜日だったので、土曜日はそもそも人が全然いなかったんです。
あまりにも売れなかったので値下げを決断しましたが、これは完全に間違いです。
値下げをしても利益率が下がるので買う人が増えても利益が出ません。イメージでいうと、ボランティアに近づくことになります。
ボランティアは身銭を切る行為なので、自分の資産を使い果たして終了します。東日本大震災で多くの若者がボランティア活動を始めたにもかかわらず、復興がほとんど進んでいない状態で辞めていきました。
ビジネスとボランティアでは、結果的に救える人の人数は圧倒的にビジネスを方が多くなります。
ボランティアを否定しているわけではありません。人を助けたいと思う気持ちはすばらしいです。単純に方法論の話です。
というわけで日曜日はほとんどボランティアだったわけですが、土曜日はほとんど売れなかったので、日曜日にコンスタントに売れていくのが本当にほっとしたというか、お客様に感謝しました。
学生のうちにお客様に対しての感謝の気持ちというものを、本当の意味で理解できたことは、この学祭で得られた大きな財産だと思います。
そして、この学祭で得られたデータは以下の通りです。
・学祭は他の出店も売れていない
・安く売っても儲からない
これがきっかけでビジネスに興味を持ったわけですが、サークルなどでやっただけではここまで考えなかったと思います。自分たちでお金を出し合ってたからこそ得たものが大きかったんだと思います。
大学三年の学祭の話はここまでになりますが、この経験を生かしてその後にリベンジしていくお話は、今後のノートをお楽しみに。
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