単語帳に関連画像を登録する

はじめに

最近は、下記の本(脳が認める外国語勉強法)に紹介されていた方法を試している。具体的には、覚えたい単語を表す画像を単語帳(私はAnkiというアプリを使っている)に登録する方法だ。

詳細はこの本を読んだ方が良いが(この本は情報が濃い。Ankiに限らず所謂単語帳を使用して暗記をしている人は読む価値が充分にある)、この記事では私がやっていることを簡単に紹介する。

私の画像登録のやり方

著者は、Ankiに登録するときに画像も一緒に登録することをススメている。しかし、私は、Ankiを実施しているときに、画像の登録が必要と判断した単語にのみ画像を登録している。
主な理由は3つ

理由1: 画像探しに時間がかかる
理由2: Anki登録用の画像処理はiOSの方がやりやすい
理由3: 全ての単語に画像がなくても意味を把握しやすいケースがある
理由4: 既に完成した単語帳を利用しているため単語を登録する機会がない

理由1: 画像探しに時間がかかる

語彙の登録時に「画像を探して」、「画像のサイズを圧縮して」、「Ankiに登録」という手順を踏むのが結構面倒くさい。 特に、単語の意味を表す画像を探すのは結構大変である。本の著者は1単語につき画像を探すのは20秒くらいにするようにと言っていたが、その時間内に見付けることが難しいケースがある。

例えば、「落ち込む」という画像を探す場合、「落ち込む」という単語を知った上でその画像を見れば「落ち込む」ということを把握することが出来るば、画像だけを見た場合、画像によっては「落ち込む」「悲しむ」「眠い」「疲れている」のどれを意味しているのかが分からないこともある。この辺りの紛れを払拭できるような丁度良い画像を探すというのが結構時間がかかってしまう。こうなると、Ankiに単語を登録するリズムが崩れてしまう。

ちなみに、本の著者は単語帳には母国語を載せないことを推奨している。しかし画像だけでは意味を曖昧に覚えてしまいそうなので、現時点では私は母国語も入れている。但し、母国語を入れず学習中の言語のみにした方が良いことは事実と思うので、この辺りは今後良い方法を模索していきたい。

理由2: Anki登録用の画像処理はiOSの方がやりやすい

画像を登録するとき作業がMacやPCで実施するよりもiPadで実施する方が楽である。ブラウザからコピーした画像は大きさがマチマチであるし、画像の品質もバラバラである。このため、そのままAnkiに登録すると、表示される画像が大きかったり、小さかったりと統一されておらず見にくい問題がある。Ankiで表示する画像は鮮明である必要はなく、ある程度粗い画像でも問題ない。画像の容量も節約できる。

これらを鑑みて、Ankiに登録するときは画像の品質をある一定レベルまで落としてから登録したい。複数の画像を処理するときには、Macで作業していた方が一括処理が出来て便利だ。だが、単語帳に画像を登録する歳には、単語毎に画像を登録してことになる。このため一括で画像処理を行う機会はない。最初の方は一括で画像処理した後に単語毎に画像を登録していったが、結構面倒くさかった。

一括で処理しないなら、Macで画像登録の作業をするメリットは多くない。

むしろ、iOSなどスマートフォンやテーブル用の画像処理のアプリの方が1つ1つの作業は簡単で便利だと感じる。以前以下の記事でも触れたが、私は、辞書とAnkiを左右に並べて表示したいためiPadでAnkiをしている。こういう事情もあって、最近ではiPad(たまにiPhone)でAnkiをしながら画像登録をするようになった。

私が主に使用しているのは、DPI変換(たまに300dpiの画像があったりするので72dpiに変換する)、画像サイズ変更(解像度調整、jpegの品質を落とす)、コラージュ作成(複数の写真を並べて1つの画像に変換するため)の3種類だ。

特にコラージュ作成は地味に便利だと思う。というのもある単語が複数の意味を持つとき、1つの画像だけではぴったり表現することは出来ない。代表的な意味を表す画像を登録するだけでも充分とは思うが、複数の意味のうちどちらも良く使われるようなケースにおいては、それぞれの意味を表す単語の画像を探して1枚の画像にまとめている。ちなみに、Ankiの1つのフィールドに複数の画像を登録しておけば並べて表示できるのでわざわざコラージュアプリでまとめる必要はない。見栄えと画像容量節約のために対応している。

ちなみに、Ankiの裏面を以下のようにしておけば、Ankiに表示される「Google」というボタン(?)をタップするだけで覚えたい単語をブラウザでGoogle画像検索できるのでオススメ。

<p >{{Front}}</p>
<div><a href="https://www.google.co.jp/search?q={{text:Front}}&tbm=isch">Google</a></div>

理由3: 全ての単語に画像がなくても意味を把握しやすいケースがある

韓国語の場合、漢字語と固有語というのがあり、漢字語はその名の通り漢字由来の言葉であり、固有語は漢字とは全く関係の無い言葉である。韓国語は1つの漢字のヨミは1つのハングルの綴りに決まるため(逆ではないので注意、ハングル→漢字の変換はパターンが沢山ある)、漢字語に関してはハングルを見たときに以下に元の漢字を思い出せるかが鍵となる。
日本人からすると漢字語は比較的想像しやすいこともあり、画像を登録しなくても良いことも多い。むしろハングルから漢字を想起できるようになっていることの方が意味を捉える上で重要となる。もちろん、漢字語でも画像があればそれに越したことはないけど。

理由4: 既に完成した単語帳を利用しているため単語を登録する機会がない

英語に関しては今はNGSLの単語を一括で登録したものを使っている途中だったため、単語の登録作業をしていない。

画像を登録した感想

最初の方は画像を登録する効果を感じることが出来なかった。そもそも画像を登録したからといって、覚えられない単語はなかなか覚えられない。

但し、画像を登録する作業をすることで、覚えられる単語があるのも事実である。

更に、ある程度たって久しぶりに単語を見たときに思い出すきっかけになっていることを実感するようになった。

単語を見たときに登録した画像が脳内に再生されることがある。特に自分の中で「この意味の画像はこれだ」という確信に満ちた思いが得られたケースでは、画像から取れる意味が曖昧なものでも、すなわち、上述したような「落ち込む」「悲しむ」「眠い」「疲れている」のどれの意味にも取れるような画像であっても、元々覚えようとしていた意味の単語として認識できるものだな、ということを実感している。一方、画像選択時に適当に選ぶと不思議と記憶に残りづらいというのも実感している。この辺りの画像選択の効果的な方法については今後も模索をしていきたい。

また、ある程度画像登録の単語帳を継続している内に、学習言語(韓国語や英語など)を見たときに画像が思い浮かべられるケースだけではなく、その逆のケースでも画像で単語を記憶した方が良いことを実感するようになってきた。すなわち、記憶されている画像と似たようなシチュエーションが発生したときに、その画像が登録されていた学習言語の単語が思い出されることが多くなってきた。

このような単語は、会話ベースで覚えてきた単語や表現と同様に、母国語を飛ばして頭の中に出て来ているように感じる。単語帳に画像を登録することは、覚えるきっかけを作るという以上に、母国語を介さずに学習言語のみで考えられるようにする有効な手段であると感じてきた。

単語帳への画像登録の効果を徐々に感じてきているので、今後もこのやり方を続けていこうと思う。

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