【韓国語】自然に使いこなせるからこそ説明できないネイティブもいる

はじめに

自分に合うオンラインレッスンの講師探しは結構苦労する。

オンラインレッスンを初める前と、ある程度の回数をこなした後では、自分が何を重点的にレッスンしたいかは変わるし、ある程度成長していけば求めているものも変わっていく。

現時点で自分が重点的にレッスンしたい箇所は、以下の3つ。

1. 発音の向上
2. リスニング向上
3. 細かい部分に関する質問と、それに対して的確に答えてくれること

このうち2は、書籍に付いてくるCDなどで多少は代替できるが、1と3はオンライン含む対面で指導してもらう必要がある。
1と2に関して、積極的に且つ重点的に分かりやすく指導してくれる先生と出会えたのは嬉しい。

3に関して重要な点は、母国語話者だからといって、その言語を学んでいる人の質問に的確に答えられるわけではないということだ。3は、韓国語を教えること自体を学び、ある程度実際にレッスンしてこないと出来ないと思う。

あるレッスンでの出来事

私は、より良い講師を発見するために、いつもレッスンしている講師とは違う講師とレッスンすることがたまにある。そのレッスン中に今迄いつも疑問に思っていた箇所を質問する機会があった。

韓国語の過去形は「았/었 다」として動詞の原形を活用する。
それと似たような過去に関する活用として「았/었 었다」がある。

これを行くという韓国語「가다」に対して適用して丁寧語にするとそれぞれ「갔어요」「갔었어요」になる(無理矢理カタナカにするとそれぞれカッソヨ、カッソッソヨとなる。後者は「ッソ」が一つ多い。発音するときに「ッソ」が一つ多いときと、そうでないときがあるけどこの違いが良く分かっていなかった。)。

どちらも「行った」という意味を含む言葉になるのだが、活用の仕方が違うので、当然使うときのニュアンスは異なってくるはずだ。レッスン中に「지난 달에 바다에 갔어요.(「지난 달에」は「先月」、「바다에」は「海へ」なので、日本語としては「先月海に行きました」となる)」としたところ、講師から「この場合は過去形として갔었어요がいいですね」と言われた。

その指摘に対して「갔어요って過去形ですよね?」と当然質問をしたのだが「それも過去形ではあるのですがこの場合は갔었어요が適切です」という返答しかなかった。「この場合」とは何なのか? 結局理解できないままそのレッスンは終了した。

数ヶ月韓国語を教えた経験のある韓国人に、この疑問をぶつけてみたところ「理由はうまく説明できないけど、갔었어요が適切だね」という返答が返ってくる始末。ネイティブにとっては自然すぎて説明できないんだろうなと思う。その後、色々聞いていくと「食べる」という意味の먹다の過去形は먹었었어요は不自然なので使わないらしく먹었어요の方を使うらしい。また先程の「갔어요」は使わないのではなく「갔어요」も「갔었어요」も状況に応じて使い分けているようだ。最終的には色々と質問をしていって使い分けが分かったのだが、これレッスン中に講師とこのやり取りがあると辛いな、という感じだ。

上記活用の違いは以下である。

「았/었 다」は、以下のときに使われる。
・単純に出来事や行動が過去に起きた。
・その出来事や行為が完了し、その状態が維持されている

一方「았/었 었다」は、ある状況が過去にあったが、その状況は継続せず、今は違う状況であるときに使う。

「先月海に行きました」の場合、「海に行った状態」は現在継続中ではないため「았/었 었다」の活用を使用するのが自然というのは納得できる。つまり「지난 달에 바다에 갔었어요.」が自然ということだ。

一方「友達は家に帰った」の場合はその状態が継続しているため「친구는 집에 갔어요」となる(※「친구는」→「友達は」、「집에」→「家に」)。

さいごに

ネイティブは自然な表現を使うことは出来るが、何故その表現なのかを、非ネイティブが理解できるように教えられるとは限らない。母国語を理論的に教えてくれるネイティブ講師にレッスンを受ける重要性を認識した。

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