韓国語の語彙力を向上したい

はじめに

韓国語のオンラインレッスンをやっていて痛感するのが、語彙力がないためにうまく会話が出来ないことだ。オンラインレッスンの講師の方達にも単語いっぱい覚えないとね、と言われる。

韓国語は活用による変化が多いので、基本形の形を覚えた上で、それを活用した形も意識しないといけない。更に連音化などに代表されるような発音の変化もあるため、活用後には基本形とはパッと見全然違う形及び発音になることも多い。このため、よく使う単語の場合には毎回考えて活用するというよりは、考えずに活用形が出て来るように覚えた方が良さそうな気がしている。

一方、膨大な量の単語を無理矢理覚えなければならないかというとそうでもなく、韓国語は漢字語(漢字由来の単語)が多い。このため漢字を使う日本人には馴染みやすい単語も多い。更に、日本語では音読み、訓読みなど1つの漢字に複数のヨミがあるのが当たり前だが、韓国語では1つの漢字は1つのヨミしかない。つまり、漢字語に限って言えば、漢字に対するヨミが分かれば、比較的簡単に韓国語を予想することができる。

但し、漢字に対するヨミは1つだが、あるヨミに対応する漢字は複数あるので、韓国語→日本語のときにはそのヨミになる漢字がどれに対応するのかが分かりづらい点がちょっとした難点だ。

漢字語の例

修正 → 수정
正門 → 정문
門下 → 문하
下旬 → 하순

上記の例では、上の単語の語尾の一文字が、現在の単語の先頭に、また、下の単語の先頭の一文字が、現在の単語の語尾にくるようにしている。これを見ると、一つの漢字に対して一つのハングル文字が対応しているのが分かると思う。つまり、「修」→「수」、「正」→「정」、「門」→「문」、「下」→「하」、「旬」→「순」である。

このため、漢字語であれば知らない単語であってもなんとなく想像することができる。例えば、「以上 (이상)」「下旬 (하순)」という単語を知っているのであれば、「上旬」は「상순」と想像できる。

韓国語単語を覚える

漢字語があるため日本人は韓国語の単語を覚えるのに、比較的恵まれてはいるのだが、そうは言っても外国語なので単語を覚えるのは苦労する。そこで、単語を覚えるために工夫していることを紹介する。以下の2つで覚えている。

* Anki
* マーカー・赤シート

Anki

Ankiについては英語学習に関する記事でも簡単に記載したことがあるが、韓国語学習でも活躍中だ。

Ankiの公式サイトは以下。

Mac, Windows, Linuxだけでなく、iOSやAndroindでも利用できる。特徴や使い方については以下のページなど参考にすると良い。

https://apps.ankiweb.net/docs/am-manual.html

このアプリは、正解、間違いなどの結果に基づいて、記憶が定着するように出題してくれる。

Ankiの欠点としては、正解すると出題されにくくなってくるので、正解であろうが何であろうが、何回も何回も繰り返して覚えたいときには向いていない。例えば、ある程度少ない単語を短期間で一つも残らず覚えたいときには不向きだ。より具体的には、よく使われる反対語のセット(「大きい←→小さい」「遠い←→近い」など)を覚えたいとき等が該当する。こういうケースでは、後述するマーカー・赤シート形式の方が良い。

またAnkiでは、音声を登録して再生することも出来る。単語帳には大体CDやmp3の単語音声が付いてきているので単語毎に音声を分割して登録することにした。視覚だけではなく聴覚も刺激することで記憶の定着を促進させたいので。

英語の教材のDUOのように有名なものでは、
http://senta.me/blog/2017-01-07/split-duo-3.0-mp3-files/
に紹介されているような方法で、他人の力を借りて簡単に綺麗に音声を分割出来るのだが、韓国語学習者は英語学習者に比べ学習者数が圧倒的に少ないため、自分で何とかするしかない。最初は韓国語の単語帳用のCUEファイル作ろうかな、と思ったのだが、かなり辛くすぐ辞めた。

このためmp3spltというツールを使って無音部分を機械的に分割し、手作業で単語部分だけであるかを確認していき、修正していく作業をしている。
このツールでそれなりの精度で切り出すことは出来るのだが、どうしても前後の音声が混ざったり、途中で無音が入ってしまうようなケースだと単語の途中で切れたりしてしまう。この単語音声作成作業が地味に時間がかかり、時間が勿体無い気がしていて、今後の作業を改善する必要がある。

最近気付いたmac特有の小ネタだが、MacBookProのtouch bar モデルを使用している場合、音声の確認の時間を多少削減できることに気付いた。finder上で対象の音声ファイルが選択された状態で、スペースキーを押すと、音声を再生できる。この再生中にtouch bar部分に音声波形が表れるようになっている。

touchbarに音声波形

これにより、音声を全て再生する前に、分割が必要か否かをすぐに判断することが出来るため、単語音声切り出し作業時間を少しだけ短縮できる。Macのtouch barが便利だと初めて感じた。

マーカー・赤シート

これは、覚えたい箇所を緑色のマーカーでマークして、その上に赤シートを被せて見えなくするやつ。誰でも学生時代に一度くらいはやったことがあるはずだ。

単語を覚えるためにはAnkiを利用するのが良いのだが、音声作成に時間がかかる上、それとは別途テキストも用意する必要がある。テキストの用意はそこまで大変な作業ではないのだが、それでも手間に感じる。

また、Ankiの項目でも記載したが、Ankiの場合には正解すると出題がされにくくなるため、正解しようが何回も見て覚えたい場合にはマーカー・赤シート方式での暗記が便利だ。

紙を使って物理的にやっても良いし、スマフォのアプリを利用しても良い。紙かアプリかはケースバイケースで使いわけている感じ。iOSだと例えば、暗記マスターというアプリがある。他にも類似のアプリは色々あるようだ。

手軽さと柔軟性はAnkiよりこの手法が上だが、単語音声を聞けないのが微妙なところだ。

記憶を定着させるために

その他、記憶を効率良く覚えるために実践していることは、以下。

* なるべく単語は寝る前に覚えるということだ。
    * 特にAnkiは夜に寝る前にやることが多い。
* 1日のうち同じものを何回かやる(朝仕事開始前、昼休み、仕事終わった後、夜寝る前)
    * Ankiは自分がやりたい単語を1日に何回も出題できるわけではないので、このやり方がやりづらい。主にマーカー・赤シート方式で実践している。

さいごに

今後、TOPIK用の単語を覚えていく予定なのだが、語彙数が膨大なため、Anki用にデータを作っていくのは辛い気がしている。なるべく勉強のための作業時間を減らして、効果的に単語を覚えていく方法ないか模索していかねばならない。

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