【書評】 英語の多動力

下記の本の書評。

英語の多動力
https://www.amazon.co.jp/dp/B07G5FWBTP

同著者の多動力という本と共に読んだ(書評)。

そのときにも感じたが同著者のメッセージが一貫していることもあり本質的な主張は他の本と変わらない。

考えるよりもまずは行動し、経験を積むこと

上記の主張を英語に適用した内容になっている。

また、この本には英語に関する6名のインタビューも掲載されている。著者を含め7つの視点で英語、英語学習についての考えに触れられたのは良かった。

著者の主な主張

・読む、書く、話す、聞くのバランスを取るよりは、自分が楽しいと思える勉強を突き詰めてやる方が良い。その方が勉強を継続できる。英語上達のコツは、little by little、「楽しく」「少しずつ」「永遠にやる」こと。楽しくなければ続かない
・英語を正しく使うことを気にするのではなく、積極的に英語を使って経験を積むべき。
・意識的に身の周りで英語を使う機会を増やす(スマフォは英語表記にする等)

学習教材

お勧めとして以下の3つが紹介されていた。

・NIKKEI ASIAN REVIEW
・HARVARD BUSINESS PUBLISHINGのケーススタディ
・村上春樹さんの小説(洋書)

気になった箇所と感想

英語に対する心掛け

なぜあなたは英語が喋れないのか。それは、英語を喋っていないからだ。日本にいて、参考書を開いて、英語と日本語の解説の文字を読んで、たまに付属のCD音声を聞いて……それで喋れるようになるはずがない。
(省略)
英文法の基礎を理解してから……。発音がうまくなってから……。日本人の多くは、外国人と喋る前にできる限りの準備をしようとする。

英語を勉強するための心掛けとして英語を常に使うことを意識する必要がある。この本のインタビューの中でも触れられているが、語学はどれだけの時間を費したかが重量である。毎日、常に英語を使う心掛けが重要だ。

英語に限らず、うまくやらないと、失敗したらマズイ、という気持ちで臨んだものは、大概、消極的になり、今振り返ればいい結果とは言えないと感じる。

「失敗を恐れず行動し経験すること」

これは本当に重要だと感じる。

英語をどのようにして武器にするか

英語力を磨いて外資系に転職するという人がいるが、レアな人材になりたいのなら、日本企業でもいい。外資系にはあなたよりも前から英語を勉強していて、英語で仕事をしている人が多いからだ。そんなところに入って、レベルの高い仕事を手中に収めるのは極めて競争が激しい。それなら、日本の会社に入り、 英語で他の社員よりも抜きん出た存在になるほうが、あなたの価値は上がる

英語力を向上して何をやりたいか考えたとき、英語でコミュニケーションをする場所で力を発揮したい、ということを考えてしまう。自分の英語力を仕事として使える組織にまずは身を置き、そこで英語の経験を積み、自分の英語力を更に向上させる戦略の方が、英語力の成長速度は格段と伸びそうだ。

おわりに

著者は、東大受験に向けて、苦手だった英語の猛勉強をしたということだが、その勉強法は英単語の暗記をすることだったらしい。ただし、その暗記の仕方が凄い。

(単語帳の)ページをまるごと暗記し、最終的には単語帳を閉じたまま、最初のページから最後まで全てをそらんじることができるまでになっていた。200ページくらいあった単語帳を1日見開き2ページ。100日でやる計画だったところ、前倒しして70日くらいで達成した

相当な努力をしている。楽をして短時間でできる方法などは無い。英語の上達は、どれくらい時間をかけて英語に向き合って来たかが重要だと改めて感じた。


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