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【News! AIRS-Lab #091】 「好奇心」を備えたAI、明日7/17のライブ講義、AIアートなど

皆様こんにちは、我妻です。
今週7/20(木)、翔泳社から僕の新しい著書「BERT実践入門」が発売されます。

「BERT」というAIモデルの実装を扱う本です。
Attention、Transformerの仕組み、そしてBERTの実装について順を追って丁寧に解説します。

今回は、明日7/17(月)のライブ講義、今週のAIニュース、制作したAIアート、Udemyコースの一部無料公開などについてお知らせします。
なお、この配信のバックナンバーは、noteの方で公開しています。

AIコミュニティ「自由研究室 AIRS-Lab」、メンバー募集中です。


【ライブ講義: プロンプトエンジニアリングを学ぼう! Section3】

明日7/17(月)の21時から、ライブ講義「プロンプトエンジニアリングを学ぼう!」 Section3が始まります。
プロンプトエンジニアリングを学ぼう! -大規模言語モデル(LLM)の真価を引き出す技術- Section3【Live!人工知能 131】

YouTube Liveで配信します。

connpassの方でも参加者を募集しています。

Section3では、プロンプトエンジニアリングの応用について学びます。

「プロンプトエンジニアリングを学ぼう!」は、ChatGPTなどに与える命令文「プロンプト」の適切な扱い方を学ぶ講座です。
プロンプトは日本語などの文章で記述されますが、大規模言語モデル(LLM)の働きはこのプロンプト次第で大きく変化します。

本講座では、最初にプロンプトエンジニアリングの基礎を学んだ上で、様々な応用を体験と共に学びます。
AIに適格な指示を出すための、練習を重ねていきましょう。


【今週のAIニュース】

直近のAI関連の話題に、我妻がコメントします。
Twitter(@yuky_az)、およびコミュニティ内での発言をまとめたコンテンツになります。


AIが「好奇心」を備えることでパフォーマンスが向上するとの研究結果。

確かに、新しい物事を体験し、学習しようとする姿勢は既存のAIに欠けている要素かもしれません。
関連してですが、同じことを続けて体験することで得られる「飽き」の要素もまた欠けているように思えます。
人間は、新しい環境に適応できるように常に新しいことを探すように進化してきました。
好奇心の実装でAIは自発的に体験、学習するようになり、賢くなることが止まらなくなるかもしれません。


テキサス州の大学で、課題にChatGPTを使用したとしてクラスの全員に落第点が与えられた事例。

ChatGPTを使ってAI生成かどうかの判定が行われたようですが、そもそも現状のAIにそこまでの判定精度は期待できません。
どうやら教授の勇み足のようですね。
責任ある立場の人は、今後AIリテラシーが必要不可欠になりそうです。
そして、そもそも「AIを使ったかどうか」ではなく、成果物の創造性で成績を判定すべきでは。


「AIいじめ」が話題になっています。

LLMは基本的に「お人好し」にチューニングされているので、それに対して人間の闇の側面が発現したのかと。
この問題は、暴力的なゲームの問題と共通点がありそうです。
人間ではない、だけど人間のように見える対象に暴力を振るうのはアリなのか、それとも無しなのかという問題です。
サンドバッグを殴るのは問題ないですが、リアルに人に似せたサンドバッグを殴るのは問題ありそうです。
眠っている暴力性を発現させるのか、それとも暴力性を昇華させてリアル世界の暴力を抑止するのでしょうか。
AIに対しても、人間と同じように人格を尊重すべきかという問題でもあるですが、かなりの難問に思えます。
個人的に、たとえ相手がAIでも暴力的、あるいは横柄な態度を見るのは気分が悪いですが。


ノンネイティブが書いたテキストが、「AIにより作成されたもの」と誤検知される問題が発生しているようです。

シンプルな単語と文法で書かれた文章が、ネイティブの書く洗練された文章と比べて意外性が小さくAIテキストに近いとのこと。
現状のAI判定ツールは、使用にかなりの注意が必要なようです。
個人的に英語は共通語としての利便性が大事だと思っているので、シンプルな単語、文法は歓迎したいところです。
結局のところ、AIが書いたかどうかではなく、コンテンツの善し悪しを評価する一種の審美眼を人間側の価値として評価すべきでは。


YouTuberが神経細胞を培養し、ゲームをプレイさせることにトライしているようです。

最近、英語圏の一部のYouTuberはスケールが巨大になってきています。
このサイエンス系YouTubeチャンネル「The Thought Emporium」では、独自にデバイスを開発したりとかなり本格的な実験が行われているようです。
実際に神経細胞を培養するところまでは成功しており、デバイスに装着しDOOMというゲームをプレイさせるのは今後の課題だそうです。
おそらく個人レベルでの研究かと思いますが、ここまでできるのは正直驚きです。
脳科学や人工知能の発展、むしろ個人レベルでやった方がやりやすいケースも多いのでは。


東大松尾研初のベンチャーELYZAが、独自のLLM開発を支援するプログラムを提供開始しました。

今後、各領域ごとごとのニッチなLLMが開発されていくのでしょうか。
GPT-4などの何でもできる汎用的なLLMと、うまくいけば棲み分けができるかもしれません。
領域を絞ってニッチな知識を詰め込むことで、ハルシネーションの問題が低減できそうにも思えます。
今後、LLMバブルが起きる可能性もあるのでは。


レンズが無いけれど、位置データや気象データなどからプロンプトを生成し、画像を生成できるカメラ「Paragraphica」が開発されました。

ある意味本物よりも本物らしい画像が生成されることもあるようで、視覚に頼らない新しい形のカメラかもしれません。
というかカメラの形をとる必要も無くて、スマホアプリで十分なのでは。
現地にいる意味はもはや無さそうですが...



【今週のAIアート】

以下は、今週制作したAIアートです。
プロンプトの生成にはChatGPTを、画像生成にはMidjourney V5.1を利用しています。

審美眼とプロンプトのセンス、さらに磨いてきたいです。


【Udemy動画の一部無料公開】

Udemyコースの動画の一部は、YouTube上で無料公開されています。


【AI関連動画】

AI関連の情報や、それに対する僕の考えを動画で配信しています。


【書籍】

AI関連の書籍を、これまでに何冊か出版してきました。

現在も、新しいAI関連の書籍を執筆中です。


今週のコンテンツは以上になります。
ご意見、ご感想、ご要望などがありましたら、ぜひ気軽にコメントをください。

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https://www.airs-lab.jp/

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