暗闇のエーテル(第9章 ネオシティ)
ぴっぴと伯母は会話を一言も交わす事なく、電車を乗り継ぎ叔母の家へ向かう。場所はアカデミックシティから遠く離れたネオシティという場所にあり、その名は百年以上前につけられたものだった。
現在は治安が悪くコンクリートで出来た高層ビルの殆どが廃墟と化していた。辛うじて雨風をしのぐ程度の祖末な住まいで人々は生活している。街の殆どが貧困層であり、働き口もなく隣接するシャティエンという街まで出稼ぎに行っている。
ぴっぴは伯母の後ろについて歩いた。すれ違う住民は皆破れた服を継ぎもせ