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コロナ禍のなかの金沢暮らし@5月30日(土)「不要不急の外出」

3月に云十万を前払いしてエステ10回コースを契約した。新型コロナが蔓延するちょっと前のことである。体験で終わらせようとしていたのに、まんまとひっかかったパタンだ。正直なところ「とても」という言葉では弱すぎるくらいの強引な契約だったが30分以上御断りの説明しても埒が明かなかったので私が折れた。クーリングオフすることも可能だったが、契約はいずれしようという意志があったこと、スタッフさんからは元気をもらえるという点で結局そのままにした。強引だったが。断れるときは断るんだけど相手が女性だと頗る弱い自覚がある。ちなみにスタッフさんが全員マスクをしていなかったところにもちょっと引いて、同じくらい興味が惹かれた。リアルでこんな話をすると家族などからは大目玉を喰らいそうなのでひっそりとここに記す。懺悔の一種である。

もう少し外出を自粛しようかとも思ったが、県内の営業自粛が今月末で全業種解除ということで自分に甘えた。倒産可能性もあると思っていたのでとりあえず2回目の訪問ができたことにほっとする。スタッフさんもみな元気そうだった。施術の最中はずっと自粛生活の意見交換をした。新しく始めたこと、仕事が始まって元通りになったこと、ならなかったこと。料理の時間が増えたという点では一致し、所謂ズボラ飯について盛りあがった。夕飯にはごはんと納豆があれば人生それで良いのである。

午後。久しぶりに単騎出陣散歩をした。そして、後悔する。安江住吉神社でこいのぼりが泳いでいた。もち前田くんを連れてくるべきだった…会社にすら連れて行ってるのになんでこんなときに持ってきていないのか。不覚。

ここまで来たならば買い物意欲も湧く。業務スーパーかアルプラザ金沢かで悩んで、アルプラザを選んだ。衣料品が欲しかった。

しかし、店内に入ると、もはや新型コロナなんてものはどこの世界の話かしら、というような混み具合。つまりは通常の土日とほとんど変わらなかった。確かにゲームセンターは人が少なかったが、人とすれ違うこと多々あり。食品レジは常時3人ほどが並んでいた。15時頃である。

もちろん店内ではソーシャルディスタンスが呼びかけられ、会計には飛沫防止のためのシートが設置されていた。フードコートではフェイスマスクをしている店員さんもいたし、対面に座らないようにとテーブル席の椅子は片方がすべて撤去されていた。ちなみに、ここで店内飲食を解禁した。今日は御店のキャンペーンのひとつ「クレープの日」らしい。何があるかと言うと、クレープ一律330円。お腹もすいていた。本日2度めの自分への甘えである。クレープをお店で買うなんて中学生以来だった。

緊急事態宣言が解除されて以後、徐々に行動単位が個人から家族数人へ、家族数人から家族全員、そして友人というように拡大されてきた。アルプラザはファミリー向け複合施設と認識している。フォーラスや百番街よりも明らかに子ども連れの家族が目立った。それも両親が揃った状態で、である。本来なら歓迎すべき光景だが、国内に第2波が到来している状況では素直に喜ぶこともできない。

今日は県内感染者がなかったが、二ツ屋病院の患者さんが1人亡くなられた。この人にも家族や友人がいたかもしれない。少なくともこの方に接していた先生や看護師がいる。学生の頃、ゼミの先生は戦争の惨禍について語る際によく仰った。「死者の数字に惑わされるな。そこにある人間関係をみつめろ」。人の死には何倍何十倍もの悲しみが横たわる。残念だ。

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