心出家

『伝光録』という古い書物に「心出家といふは、髪をそらず、衣を染めず。たとひ在家に住み、塵労にありといへども蓮の泥に染まず」に信仰を持することだ、といった一節があります。つまり、心出家とは「在家の出家」ということになりましょう。
この社会を構成するすべての人が自分の仕事を捨て、頭を丸めて出家者になってしまったのでは、社会は成り立ちません。しかし、信仰が一部の出家者だけのものになってしまったのでは、これまた社会の浄化は望めません。三宝に帰依する念をしっかりと持って社会で働く心出家こそ大切なのです。

『開祖随感』1967年(昭和42年)

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