ちゃんとしなきゃ!

今日もこんなに捨てられて私って偉い! すごい! すばらしい~
めちゃお気に入りスタインベック『怒りの葡萄』は、こんな薄汚れた文庫でなくて
綺麗にお部屋片付いた暁に、ちゃんと買いなおせばいいと決めました。
(わざとぼかし画像です)


『「ちゃんとしなきゃ!」をやめたら二度と散らからない部屋になりました』

この本、あんまり期待していなかったんだけど、タイトルに引っかかって入手してみたんですよ。だっておかしいじゃありませんか。ちゃんとしなきゃ、と思ってるから部屋が片づくのでしょう。なんでちゃんとしなきゃをやめたら二度と散らからないって、なにそれ。って、謎解き、ミステリーかよ。著者もしくは編集者の手の内に転がされてるなと思いつつも、その謎を確かめずにはいられないという気分にさせられたのでした。

読んでてね、あ、これ私だと思ったのは、部屋散らかしてる人の畳み方とかね、封筒に書類入れるのとかね。整理術片づけ術の本には著者独自の、「これが正解! このとおりにしないやつは地獄行きのあんぽんたんだぞ!」みたいな調子で、独自アイデアがいろいろ繰り出されてるものでありまして、それに合わせなきゃ絶対あんた片づかねえぞという脅迫めいたプレッシャーに揺り動かされ、自分が今までに一度もやったこともない畳み方や整理の仕方をして、慣れなくて、一時的には確かにきれいさっぱり解決した気になってたはずが、時間経つうちにすっかりつまずいて、なんなんだよこれ、どうして自分できないんだよ、死ね死ね自分、と、苦悩の自己否定の嵐地獄。

しかし、片づけられない人がいきなりこんまりになりなさいというようなのはね。だってそれ、普通の人にむかって、あなたオリンピック選手と同じようにやったらうまくいきますよ、みたいなことじゃないですか。そんなことで、やっぱ、そう簡単に、あなたの問題ぜんぶ解決、となるわきゃないですよねっていう、うすうす感じてたことを、この本では、よく表現してくださってる。

そういうわけで、そうそうそうだね、慣れないことしようとした私が間違っていた。うちの本棚の上のほうに神殿のように奉られてるあの整理術の本たち、あれもあれもも捨ててしまおう。凡人の私はあのやり方ではやっていけないのだった。それは私が悪いのだと自己嫌悪に陥るようなことではなくて、たまたま私は、そのやり方では、片付けられないタイプだったということで。誰でも必ず成功するはずのやり方で失敗した私、人間失格、みたいな気持ちになって、死ね死ね自分の自己嫌悪でもだえ苦しむのはやめよう。違うやり方だってあるはず、それが私にとって心地いいやり方ならできるはず、私に会ったやり方さえ見つけられれば綺麗をキープし続けられるはず。

と、ちょっと前向きになれたのでした。

あとね、まずは今いる身の回りのものから手を付けていって、その場所が終わったら移動していく、という、実直なやり方が紹介されてまして、なるほどと思いつつ耳が痛かったですね。本棚に向かってはザバザバここ数日捨ててまして、まあそれ楽なんだけど、結局いつも腰かけてる場所のまわりが何も変わってない。棚の本ばっかり減りつくした後はどうなるのか。早いとこ、ちゃんと向き合って自分のいるところから進めていけば、早いとこ普段いるところ居心地よくなってすっすと視界、開けていくとは、私も思う。

まあでもこれが意外と難しいんだー。とりあえずのなんでもボックス頼みにしたくなりますわよね。

捨てるもの、使うもの、売るものの、まず3つに分けるというのもわかりやすかったな。今はみんなフリマサイトや買取業者利用するもんねー。使うものには最後には必ず住所つけてやらないとまあ結局どうしようもないみたいですが。

分類・収納で脳が疲れる話とか、いらないもの人に押し付けて罪悪感人に押し付けてるって話とか、分類せずにごみ捨てても結局誰かほかの人が仕訳けてくれてるとか。いちいち身につまされますね。臭いものに二、都合の悪いことからは人間目をそらす。

でも片づけってのは結局のところメンタル勝負なのだと思う。メンタル鍛えて人間もしくはやり方変えないうちは何度やっても同じことの繰り返しになるのだろうな。

それで、「ちゃんとしなきゃ!」をやめたら~、というタイトルになってるのだと思います。が、でもやっぱり、「ちゃんとしなきゃ!」と思うところから片づけは始まる。そして自分に合った「ちゃんと」を、真剣に考えることで成功するかが決まるのだなということがわかったよ。

これは、片づけ以外のすべての〇〇法的なものについて言えることで。自分に合ったやり方が大事。そしてやっぱ片づけは自分見つめなおし、気づきをもたらす作業なのでありますね。


ひまわりの種。2014年ってな。出たはずの芽も、これじゃ出ないよ。
物事にはタイミングというのがあって、それを逃すと、
どれだけ可能性を持ってたものもゴミになってしまうのだね。

しかし、これだけ長く私と共にいてくれたのだ。
ダメもとでどこかに蒔いてパッケージを棄てようと思う。
ちょっとでもあなたたちがこの世に存在したことに意味を持たせてあげたい。
せめて土中微生物の餌にでもなってくれ。



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