One Young World ミュンヘンで感じたこと。
さて、One Young Worldについての記事も後編です。2021年の7月にドイツ・ミュンヘンで参加した視察を通じて、何を感じたか、みなさまにもお届けしたいと思います。
空港到着〜会場まで、街はOne Young World一色
One Young Worldの特徴として、開催期間は都市を挙げてのお祭りになるという点があります。もちろん、ミュンヘン市もイベントのサポーターです。ゆえに、空港到着〜街中に至るまで、全てが参加者ファーストで配慮されています。この時もコロナ真っ最中だったのですが、One Young Worldからのインビテーションレターと陰性証明を見せると、隔離もなくすんなり入国することができました。
(参加者バッヂをゲットすると、街中のトラム・バスも乗り放題になるので、街中の移動もスイスイ◎)
都市を代表する会場での開催ーOlympiahalle
ミュンヘン開催は、オリンピア公園内にある屋内競技場「Olympiahalle」というアリーナ会場を中心として、開催されました。1972年のオリンピック開催のときに建設されたこの会場はとにかく広大。まだコロナ禍の影響がある中で開催されたイベントは、屋内外共にソーシャルディスタンスが十分取れるように設計されています。
イベント中も、Sustainabilityへの配慮がたくさん
One Young Worldの一番の目的はSDGsの達成のためのアクションを起こすこと、と前編で紹介しましたが、会場内ファシリティもサステナビリティに配慮されています。ドイツがサステナビリティ先進国、ということもありますが、これはもはや世界通じての共通のムーブメント。日本のイベント開催においても見習うべきポイントが多くあると感じました。
ミュンヘン開催でのの6つのテーマは?
2021年は、毎年定番のテーマに加えて2021年の今だからこそ議論に挙げるべき時流に沿ったテーマもありました。このように、毎年少しずつアップデートしながら、その時そのタイミングで注目すべき内容をプレゼン・パネルディスカッションなどで議論していきます。
2021年は「権利と自由」「天候変動」「紛争問題」「教育」「経済の未来」「パンデミックからの学び」がテーマとして掲げられ、世界が今抱える課題や解決してより良い世界に道びくためのアイデアが世界中の次世代リーダーや各界のトップリーダーから持ち寄られました。
特に"Plenary Challenge"を経て登壇する「次世代リーダー」の登壇者においては、 前編でも書きましたが、"当事者だった人"が登壇することが珍しくないのがOne Young World。
「難民キャンプ出身の自分だから感じる課題」
「ハンディキャップを抱えているけど、こんな経験が自分を導いてくれた」
生の声というにも、あまりにも生々しいエピソードも隠されることなく共有されるのが全プログラムの共通点だと思います。だからこそ、そのアイデアには熱がこもる。その熱量から、セッション中にもセッション終わりにも拍手・スタンディングオベーションが起きるのですが、それがまた未来に向けた参加者の意思をひとつに束ねていたようにも感じました。
セッションはライブ&オンラインのハイブリッド形式で
対面開催でのプログラムが優先されてはいるものの、190カ国以上からの参加者がいるOne Young Worldでは、スピーカーと参加者共にハイブリッド方式で開催となりました。
オンラインとリアルの参加者の体験に、差がないように最大限配慮されていたように思います。One Young Worldの参加国の幅広さや、参加者数の規模がそれを加速させているのかとも感じました。
参加者同士のネットワーキング機会は豊富に
こうした国際カンファレンス、フォーラムイベントにリアルで参加することの良さは何かといえば「ネットワーキング」です。しかも、日本国内のイベントではなかなか交流できる規模ではない、グローバル人材かつ同世代のネットワークを広げることができます。
初日のオープニングパーティ、最終日のクロージングセレモニー・ネットワーキングパーティに加え、毎日ディナーパーティが開催されました。バッヂに書かれた記号ごとに毎日市内のレストランが割り当てられ、お酒と美味しい食事を交えながら交流を深めることができるのも、久しぶりのリアルイベントの良さが大きく現れていたと思います。
4日間ネットワーキングを深めた仲間と来年の再会を誓う
4日間、みっちり組まれたプログラムはセッション、ワークショップと豊富なことに加え、ネットワーキングの機会も豊富に用意されていました。だからこそ、会場で「昨日のディナーの時はありがとう!」「あの時のプレゼン、本当に感動したよ」といったやりとりが日に日に多く交わされるようになるのがOne Young World最大の価値ではないかと思います。最終日はクロージングセレモニー、ディナーパーティは、「また来年、進化した自分達で会おうね」と誓い合う場になっているのでした。
One Young World Munichに参加して肌で感じたその価値とは
何よりも、この場に集う次世代リーダーが、世界が抱える課題を解決するために本気である、という熱量だと感じました。「自分が、世界を巻き込んで解決してやるんだ!」という熱量が、どのプレゼンテーションにも込められていたし、彼らが世界の主役としてフィーチャーされるべき存在であることを身を持って理解する機会となりました。
だからこそ、世界中から100を超える名だたるグローバルコーポレートパートナーが、このOne Young Worldを応援しているのだと思います。
企業は、規模を持って社会の課題を解決できる存在です。世界をより良くしたいという想いを共通に、世界のトップリーダーと次世代リーダーがアイデアとその実現可能性を共に持ち寄る。
その両方の存在がいるからそ"Action"に注力できるフォーラムイベントが世界規模で成立しているのだと思います。
以下記事にもあるように、日本でもSDGs観点での動きは活発化しています。ただ、世界各国を代表する本気の若手リーダー2,000名と触れ合うという貴重な経験をした私からすると、日本企業全然"Action"が足りないよ・・・遅いよ・・・と感じてしまうのも正直なところ。
日本発信で、若い世代と共に世界を変えるチャンスが、今年の5月に東京に来る!と思うと、なんだかワクワクしてしまいます。そんな前向きなパートナーが日本にも多くいることを信じてやみません。
まだ、この記事に書ききれていないことも、たっくさんありますので、「もうちょっと聞いてみたい!」という方がいらしたら、いつでもお声がけくださいね!
One Young World Tokyo 開催概要
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