ニューヨーク公共図書館(NY Public Library)とESL

42丁目と五番街の南西角に大きなNY公共図書館がある。
正面玄関前の両脇に2体のライオンの像が設置され、季節やイベントによって帽子やヘルメットをかぶっている時がある。

建物は石造りの建築様式。絵が描かれた天井、ランプやシャンデリアなど豪華な内装である。1階両脇にある広い階段、写真を展示している2階の長い廊下、3階にある「ローズ・メイン・リーディング・ルーム」にはいくつもの横長の木の机と椅子、図書館独特の“空気”があり、とても落ち着いた雰囲気がある。

私はその部屋を頻繁に訪れた。本を読んだり、英語のクラスの予習と復習、試験前の勉強、たまには日系の新聞を広げてボーッとくつろいだり、予定をたてたり。

12月になると1階エントランスに飾られる大きなクリスマス・ツリーも楽しみのひとつ。

この大きな図書館の斜め向かい側(40丁目と五番街、南東角)の図書館は、ESL(English as a second language英語以外を母国語とする人たちのための英語)のクラスで週に2日通った時期がある。

フランス、イタリア、オーストリア、コロンビア、ロシア、シンガポール、韓国、中国、各国から集まった25名ほどのクラスがレベルごとにある。幸運にも私達は最も人気のある30代の男性の先生に教えてもらい、約2ヶ月半、最後まで楽しく学ばせてもらった。

クラスメイトから学んだことは大きい。文法の間違いやアクセントは気にしなくていい、まずは、とにかく話すことが大事。

ESLのクラスは数多くの図書館で行われており、私は週末だけに行われる「会話クラス」をアッパーイーストで受けた。1グループが7〜10人くらい。3人の先生は70~80代の女性で、とても熱心で生徒のことを親身になって考えてくれた。

その「会話のクラス」がなくなる知らせを受けた時「じゃあ、この人たちはどうするの?この人たちには私たちが必要なのに!」先生たちは両手を広げて抗議した。

アッパーウエスト81〜82丁目のアムステルダム・アヴェニューにある図書館には
市民権取得用アメリカの歴史を学ぶクラスがあった。アメリカの歴史と選挙について、アメリカ独立宣言について。このクラスでディベート(debate:あえて異なる立場に分かれて議論をする)があり、ヨーロッパ系の男性と私とで何かについて議論したが、私は大敗した。

NYの図書館は素晴らしい。
また、ESLで知り合えた友人がいることはとても幸運だと思っている。


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