A Diva’s Christmas Carol

クリスマス時期になるとアメリカのテレビで再放送される映画。
ヴァネッサ・ウィリアムス(Vanessa Williams)主演。

有名歌手のエボニー(ヴァネッサ)は傲慢で横暴、その上にケチ、周りの人たちには思いやりのかけらもなく、皆に嫌われている。

クリスマス・イヴの夜、ソファーでうたた寝をしている間に見た夢の中で
エボニーは子供の頃の自分に会いに行く。複雑な家庭に育った彼女の子供時代は
辛く悲しいものだった。

子供の頃から歌が好きだったエボニーは歌手で成功しようと懸命である。
その為には人を押しのけるようなことも平気でする。

身近にいる人達からの評判の悪さに驚き唖然となるエボニー。

夢の中で彼女は事故にあい帰らぬ人となる。それなのに、やはり周りの人達からの評判は最悪なものである。

クリスマス当日の早朝、悪夢から覚めたエボニーは心を入れ替える。
自分を慕ってくれている姪、友人、一緒に働く人達を喜ばせるために奔走する。

その夜のチャリティーコンサート前、ステージ裏でスタッフ全員にご馳走を振る
舞い、それぞれのグラスにワインをそそいで歩き、優しい言葉をかける。
皆がハッピーな気持ちでステージに上がり、楽しいクリスマスの夜を過ごす物語。

クリスマス時期でなくても何かの拍子にふと思い出す出来事がある。
それがちょっと心痛めることで相手に誤りたい時、もうその相手とは連絡が取り合えない状況になっていることがある。

謝ることが出来る、感謝をする機会があるということは有り難いことだと思う。

何年も前のこと。その日、私は手紙の整理をしていた。ある人からの何通もの手紙が出てきた。手紙の内容を見ると私のことを気にかけている様子が伺える。何度か小包が届いたことも思い出す。その都度お礼はしているものの、それでは足りないほどの感謝の気持ちがわいてきて、ソーホーにあるチョコレート屋さんに急いだ。チョコレートボックスに感謝の気持ちを書いた手紙を添えて郵送した。想像以上に喜んでくれてとても嬉しかったことを覚えている。

クリスマス時期になるとこのような内容の映画が頻繁に放映される。

その極端な変容ぶりを笑いながら見て、自分の中に映画の主人公と似たようなところがないか探す。

一年に一度だけ観る、面白くて、ありがたい映画。

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