【AI歌謡曲】イルカ「なごり雪」
みこちゃんのnoteの読者さんのオーディエンスは多分30歳代から50歳代の男性女性を中心にその上と下。でも上が圧倒的に多い。男女比では男性が多分圧倒的に多い。という感じだと思います。
この前「恋に落ちて」で書きましたが、小さい頃から父の独特の教育の一環で、父のお客様と父がお仕事のお話が終わった後、私がカラオケのピアノを弾いたりするなど(むろんお客様は機嫌よく酔っ払ってる)、めちゃくちゃ年上の方と接することが多分日本で屈指に多かった子供だったせいかもしれません。
これは私の人格形成にかなり影響していると思います。そのあたりを書くとまた長くなりそうなので、今回はここまでで……。
さて、そんな方々の琴線に触れそうな曲……ということでチョイスしてみました。
画像を作るにあたって、歌詞をもう一度読んでみたのですが、完全に誤解していました。みこちゃんは、これは、田舎で恋人同士だった男女のうち、女の子の方が大学に受かったかなんかで単身上京する、っていうシーンだと漠然と記憶していました。
でも、違いましたね。
東京で見る雪はこれが最後ってことだから、東京で多分半同棲生活か、同棲生活していたカップルのうち、女の人だけが故郷に帰るという歌のようです。
改めてそう聴いてみると、あの流れるような美しいメロディで、そのまますっと情感に浸ってしまいますが、これはシチュエーションとして、かなり難解ではないでしょうか?
何があったんでしょう……。
女の子の何らかの夢が破れたのは多分間違いないでしょう。
もし、職業的な夢に破れたのなら、そんなときこそ一緒にいた方がいいと思いますし、いや、そういうこともしたんでしょうが、それでも、それを振り切って故郷に帰る。男性は東京に残る。これいかに……。
故郷に帰らざるを得ない理由がある。実家からもう帰ってこいといわれた。お父さんが脳溢血で倒れた。自分だけわがままを言って東京で暮らすわけにも行かない。かなあ……?
でもですよ!
だったら、この男は一緒にその電車の切符買って帰省して両親に、結婚して東京で一緒にお嬢さんと暮らしたいと言ってみたらどうでしょうか。別の幸せな人生を娘が東京で歩みだすというのなら、無理やり田舎に連れ戻そうとはしないはず。
それはしないんだな……。
それは多分……。
「去年よりずっときれいになった」
ということろか……。
彼女をきれいにしたのは自分ではなかったということか。
おそらく半同棲生活は何らかの原因で1年前に終わっており、彼女は別の男の人と付き合うようになった。そして、彼女は女性として見違えるほどきれいになった。そして、その恋もまた破れ、彼女はもう東京にはいないことに決めた。自分の知らないところで、自分ではもうどうしようもない場所で彼女の人生が動いてしまった……ということか。
あとに残るのは、幼馴染としての思い出だけ。
幼馴染としての二人が次の段階に行くことはなく、彼女をきれいにしたのは別の男。でも、大好きだった、多分今でも大好きな彼女がきれいになったことは、素直に幼馴染としては祝福したい。それに、そんな正直な自分がいる。でも、これは友達としては満点でも、恋人としてはゼロ点ですね。
近さが遠いこと。遠さが近いこと。
この男と女の遠近法が消滅するところに、多分退屈で平和な結婚があるのかもしれない。
男性は永遠にこの彼女とは近くて遠い存在、あるいは近くて遠い存在として付き合うことになるのでしょう。でも、その代わり、この男性はこの近さと遠さの交錯する、人生の大きな謎を手に入れたのかもしれません。
謎のない人生なんて退屈で生きているのもしんどいですよね。
だとすれば、この女性の存在は男性が望んだのとはまったく別の意味で、この男性にとって生涯忘れられない存在となるのではないでしょうか。男性が彼女も知らないまったく別の女性と結婚して、子供と一緒に家庭を持った後も、ふと、日曜の午後になんの前触れもなく思い出すような、でもそれ以上は絶対に発展しない解けない謎として……。
だから、唇の奥の謎は永遠に封印され、「さようなら」とは動かなかったはずです。
またしても、前置きが長くなりました。
女の子の表情を柔かく表現するのが、とても大変でした。
この時、女の子は自分の身に降りかかってしまった悲しみを完全に受け止めているんだけど、顔はすっきりとしている。柔和でまるで、むしろ自分よりも、男性をいたわるかのような微笑みを浮かべるようでいて、内心はもう破滅的。
別れの時、幼馴染とこんな顔してさようならできる女性は素敵だな。
そんな思いを込めてみました。
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