第3話:私、働きます!

当時の主治医は、快方してきた私に働くことを勧めてきた。
あまりにもしつこく感じた私は、いつか言ってやろう!と思っていた。


それは年明け初めての、診察日でした。
『働きたいんですけど、皆と同じようには働けないんです!』
主治医に思い切ってぶつけてみた。
いつも、診察を同席してくれてる母も、この発言にはかなりびっくりしたみたいだった。

ケースワーカーさんを呼んでくれて、障害者手帳を取って、障害者雇用で働こう!となった。

まずは、障害を持ってる人が働くための準備支援に3ヶ月間通うことになった。


作業や、グループでの話し合い、発表など様々なことを経験した。

実際の企業に行って、実習もした。


ちょうど、準備支援が終わる頃に、障害者雇用の企業が集まった面接会があった。


私の初めての就活。
ドキドキしたけど、いろいろな企業を見れて楽しかった。


本命は受からなかったけど、最初に面接した企業から、声をかけて頂き、個別に面接もした。


皆とはちょっと遅れてだけど、その企業に契約社員として働けることになった。

誕生日の前日に決まったので、嬉しさも倍増した。


しかし、それを打ち消すような出来事があった。

それは…姉が妊娠していたことだった。
しかも、もう産まれるというところまで来ていた。

新たな生命が産まれるのは非常に喜ばしいことだが、私の仕事の話題は無くなり、姉の子供のことでいっぱいいっぱい。

そりゃ、そうなんだけど……。
当時の私には複雑な気持ちで姉たちを見ていた。


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