正常性バイアスとコロナ


“正常性バイアス”:(せいじょうせいバイアス、英: Normalcy bias)とは、認知バイアスの一種です。社会心理学、災害心理学などで使用されている心理学用語で、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう人の特性のことです。都合の悪い情報を無視したり、「自分は大丈夫」「今回は大丈夫」「まだ大丈夫」などと過小評価するなどして、時として結果の悪い選択をしてしまうことです。

今回のコロナ騒動(まだまだ予断はゆるさないけれど)がまさにそうですね。みんなが、大変だ、と思っているときは『コロナ自粛』『おうち時間』『ソーシャル‐ディスタンス【social distance】』と、みんなで気をつけていましたね。でも、その中でも自分は大丈夫、私は、自宅でしっかり気をつけていたから大丈夫、という人たちが何人か集まる中には、何も情報がない人たちの中より安心して(過小評価)参加してしまう傾向は少なからず働いてしまうようなのです。

集まった周囲の人が大丈夫(つまり正常なこと)と認知してしまうと、自分ひとりだけそれが異常だと主張することはとても難しいし、困難なことなのです。人は大勢に流されやすいし、それがもしも命の危険にかかわることであっても、異常だと認知できないところに、この“正常性バイアス”の怖さがあるようです。

ニュースで先週末の英検の試験が「3密」だったと、不満の声が多かった、という話も載っていますし、関東はまた感染者の人数が右肩上がりになっているのも事実です。この中でも確実に正常化バイアスはあったと思われます。

5月末に緊急事態宣言が解除され、6月半ば県境を越える移動も自粛規制緩和、さらに、「Go To キャンペーン」も始まりますね。ひとりひとりが、より正しい判断で行動しないといけない状況はまだまだ続きそうですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?