アマガエル

雨に濡れた葉っぱの匂いが
届いて来たならもう少し
傘を握る指をみつめて
あの日の自分を探してる

広い世界にたった一人で
生きてる気がして立ち止まる
道の途中ずっと俯いて
見つめていたのはアマガエル

苦しいことも悲しいことも
ここまで来たならあと少し
雨の音が時を奏でたら
笑った気がしたアマガエル


今まで幾つ夢を見ただろう
幾人の人と別れただろう
遠くを見れば遠くの山が
足元を見れば一輪の花


いつの間にか増えた傷跡
いつの間にか外れた道
耳を澄ませば声が聞こえる
そのままの君で風に遊べ

苦しいことも悲しいことも
ここまで来たならあと少し
雨の音が時を奏でたら
笑った気がしたアマガエル

雨に濡れた葉っぱの匂いが
届いて来たならもう少し