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あなただけがいない街

静かすぎる朝に目覚ましが鳴って
疲れたままの自分にため息をついて
ただ顔を洗って
ただ歯を磨いて
珈琲だけ飲んで家を出る
一月の朝はまだ暗くて
冷たい手を擦り合わせ息を吹きかける
街中の色を見失ってしまった様に
うつ向いて一人バスを待つ 

それでも時は流れ春は訪れて
木蓮の蕾が大きく膨らんで
通いなれた道 
届いた日差し
優しく頬に触れる風
あなただけがいない街を歩く
よそ見をして時々は躓きながら
ただあなたの事を思い出さない様に
そっとそっと生きてく 

あなただけがいない街を歩く
よそ見をして時々は躓きながら
ただあなたの事を思い出さない様に
そっとそっと生きてく