オレンジ色の空

オレンジ色に町は包まれて
タンポポの綿毛風の忘れ物
ひとつ摘まんで吹き飛ばす
空の向こう
並んだ影は帰り道

どんなに時を重ねても
失くすものなんて無いと思ってた
二人で作った思い出の場所も
季節と共に霞んで消えた

どこに行ったの探したんだよ
誰にも別れを告げぬまま
君が去ったバス停には
もう三度目のあの花が咲いたんだよ

一人で歩く通いなれた道
どこかに何かを置き忘れた気持ち
何度も聞いたあの花の名前さえも
僕はとうとう覚えられなかった

どんなに時が流れても
失くしたものは還っては来ない
二人で作った思い出の場所を
沈む太陽がしつこく照らす

どこに行ったの探したんだよ
夕焼け空が涙で揺れる
オレンジ色のバス停には
あの日のままの君が笑ってた

どこに行ったの探したんだよ
誰にも別れを告げぬまま
君が去ったバス停には
もう三度目のあの花が咲いたんだよ

オレンジ色に町は包まれて
タンポポの綿毛風の忘れ物
ひとつ摘まんで吹き飛ばす
空の向こう
並んだ影は帰り道