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【読書記録】北村薫さん『中野のお父さんの快刀乱麻』


あーあ、読み終えちゃったよ。

\今日は、何、読む?/
北村薫さん『中野のお父さんの快刀乱麻』文藝春秋

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目次

大岡昇平の真相告白
古今亭志ん生の天衣無縫
小津安二郎の義理人情
瀬戸川猛資の空中庭園
菊池寛の将棋小説
古今亭志ん朝の一期一会

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紙の本を夢中で読んでいて、ふと、残りのページの厚みが1センチも無いことに気づく。
「やった!もう少しで読み終わる!」と思うときもあれば、
「ヤダヤダ。終わっちゃう。どうしよう。どうしよう」と思うときもある。

読み終えたくなくて、頭から読み返してみたり、他の本を読んでみたりしても、いつかは訪れる最後の1ページ。
噛み締めるように、じっくりじっくり読んだ。

最後の「古今亭志ん朝の一期一会」。
出版社に勤める田川美希。雑誌「小説文宝」編集長から、彼女の義理の母が落語の「三軒長屋」という噺の録音を探していると聞く。有名な噺でたくさんの落語家さんの録音があるが、中でも古今亭志ん朝が語るのを聞きたいらしい。
美希が担当している落語好きの大物作家さんに、その話をしたところ、自身のコレクションの中から古今亭志ん朝のCDを貸してくれることに。
編集長は、ありがたくお借りしたCDを義理の母に渡すが、CDを聴いた義母の反応があまり喜んでいない様子。なんでだろう、と首を捻る編集長のことが気になり、美希は中野に住む自身の父親に相談してみると、、、

真相が分かったとき、ああ、そうか。それは聞きたくなるよな、探したくなるよな、と心が温かくなる。

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