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十八。

十八。

十九になったら、何かが変わると信じてる。
いや、そんなことは、きっと、たぶん、ずっと。
思ってもないから、言ってしまうのだけれども。

女に生まれていたら、男に生まれていたら。
心は私であるのだろうか、肉体も精神も、この心も。
いや、そんなことは、きっと。
関係ないと、言ってしまいたくて。

好きに理由なんてない。
嫌いには、理由があるのに。
いや、そんなことは。
口には出さない、と、思っているのに。

目の前には贅沢な悩みを抱えて。
いや。
私とは違う、いや、同じか。

分けようとするから、分からなくなる。
みんな混じって年老いて。
ああ、たぶん、それだけが。

思ったことは、思わず口から飛び出して。
誤魔化す私は空に逃げる。
遠くの茜を指さして、真ん中にきちんと留めておく。

そんなことを、いや、きっと。


雪屋双喜
2023.9.8

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