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詩 燐寸

滑り出した子供を遠くで見ていた
一本の燐寸にざらつきを押し当てて火を起こす
点いた炎が青に変わるのを待った

青い炎が冷たく揺れる
空気が少しずつ焼けていく
私は今日を愛さない

空は怯える
そりゃそうか

星は逃げてく
そりゃそうか

奴らは終始臆病な神で
私は終生疫病な民

そりゃそうか
そりゃそうか

燐寸は赤く
燃え尽きた

遠くでまた滑り出す
今度は高く手を挙げた

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