見出し画像

読書記録 ふる

西加奈子さん著、

図書館で、表紙のピンクと白いふわふわに何か惹かれて、手に取り、

読み始めました。

私は西さんの「きいろいゾウ」ぐらいしか読んだことがないので、

楽しみ半分、不安半分、ピンクの霧の中を歩いていくように進んでいきました。

〇あらすじ

主人公の花しすは26歳の女性。今は映画の製作会社につとめ、主にアダルトムービーのモザイクを担当している。

お話は花しすの、少女時代、中学、高校と成長過程のエピソードを挟んで、物語は展開していく。エピソードの中には必ず、新田人生があらわれて、

花しすと一緒に炭酸飲料を飲んで、陸上部を退部になったり、

前の職場では、有能な新人から呼ばれる人の好い複写機のメンテナンス営業マンだったりする。

花しすは自分のことを

「ほかの人から嫌われない」「ほかの人を心地よくさせる」存在としての自分を演じていると、語る。

だから、「いやされるー」と人から言われるのが心地よい、それが自分のいいところ、だと思ってきた。

また花しすは、日常の会話をこっそり録音して、夜一人で聞いていた。


社会でてから、一番初めは、キャラクターの制作会社ででみんなとも馴染み、上司からもかわいがれれたが、

ある時、モノをはっきりいい、自分で行動を起こしていく新人があらわれて

ここまで。


〇感想

うーん。読後、この作者は何をいいたかったのだろうか。私には難しかった。

解説を読むと、西加奈子さんはこの作品をフリーな感じで筆の赴くままに書いていったようだ。

花しすのキャラクターは一貫して、

人を喜ばせる、癒されるといわれるのが自分の存在価値といっている。

ああ、こういう風に思っている人はいるだろうなと思った。

それで、西加奈子さんは「『命』を書きたかった」と書いている。

命は限られている、持ち時間は多くはない、自分で自分の本当にやりたいこと、自分の気持ちに自分で気づいていくこと、それを大切にすること。

ってことなのかなあ。

あー、私の世代は言いたいことを言ってしまう人に囲まれていたので、

今のこの花しすのような生き方、どんなんだろう?くるしくなーい?

画像1



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?