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料理の楽しみを見つけて。



今の私は料理が好きです。

もちろん、色々あって仕事を辞めて家にいて時間があるから、ゆっくりレシピを探して、


材料を揃えて、レシピを確かめながら、道具を揃えたり、材料を測ったりといった下準備も楽しいのだと思う。


そして、最近老眼対応で買ったデジタルスケールで材料を測って、ピッタリの数字にとまると、心の中で、

グッジョブ!

と、いってみたくなる、なんて心のゆとりも少しできてきた。


とは、いうものの、この料理のおもしろさを教えてくれたのは、

きこえとことばの教室での体験学習を通しての言語指導の授業だったと思う。


家庭での私は、普通の働く母でした。

いつも腹ペコの娘や息子の顔を見てバタバタと晩御飯を作って、
朝も出勤時間を気にしながらお弁当を作って、
時間のある休日は作り置き、なんて疲れてできない。と、いう感じだった。


そんな私だけど、何回となく調理を使った授業を好んでやった。



当時はO-157の食中毒もなかったし、もちろん、感染症の危機的状況もなかった。





そう、そして、 
事前に何度か試作して、材料や道具を写真に撮って、カードやパネルにしたり、作り方をパワーポイントでスライドを作ったりしてた。


ふうふうしながらも、職場のみんなも巻き込んで、時間をかけて準備をすることを、実は楽しんでしまっていたような気がする。


授業では、カードやパネルを使って材料の名称を確かめたり、切る、混ぜる、熱を加える、膨らむ、焼ける、という動作のことばを使い、

更にそっと、とか、ぐるぐる、とか、ふわっと、とか、こんがり、などの形容詞や副詞のことばを、

体験を通して動作化し、繰り返し、会話をして学ぶ機会を作っていた。



子ども達はいつも調理の授業の時は、ほとんどの子が生き生きとして、
目を輝かせエプロン姿になった。

でも調理中は時には真剣な顔で
たこ焼きの焼き加減をみたり、
疲れた、と生クリームの泡立て器を持ち替えた。

そして、料理には完成品があり、試食したり家族に食べてもらったりする、という行動が達成感をもたらしたと思う。


初めて作った、マフィン。
初めて作った、ケーキ。

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出来上がりを見た時の嬉しそうな顔。

試食すると、おいしくできた。
家族から、おいしいっていってもらえた。


その後、嬉しそうに「ケーキ屋さんになりたい」と、言っていた子どもも1人2人ではなかったような気がする。



そんな体験を通して丁寧にことばに触れていくということが、実は私自身が、料理と向き合って、その楽しさを感じとっていったのかもしれない、と最近しみじみ思う。





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