悪条件でも「イエス」と言わせる説得話法
おはようございます!ビジネス作家の臼井由妃です。
反対されると分っていることを相手に切りだすのは、気が重いものですね。
伝えないで済むなら、そうしたい。
でも仕事に関することや人生の節目ともいえる、就職や転職、独立、開業。プライベートならば結婚や離婚など、うやむやにはできません。
相手を直接巻き込むわけではない自分の決断でも、反対されると分っていることを口にするのは躊躇します。
ましてや相手にとって都合の悪いことならば、なおさら考え込んでしまいますね。しかしこんな時でも、相手が「イエス」と返事をしてしまう、とっておきのテクニックがあります。
それが本命の事象を提示する前に、もっと悪い条件を提示するという方法です。
例1 支払い期日(月末払い)の変更を申し入れる場合
「このままですと、お支払いができなくなります」と最初に言ってみます。
すると相手は、驚いてショックを受けるでしょう。
そんなことになれば、資金繰りが狂ってきます。避けたいですよね。
そのあとに「では、翌月十五日にお支払いします」と持ちだすのです。
相手は、支払いができないという最悪の状況から考えたら「良かった、ほっとした」と感じるかもしれません。
これは、もちろん悪用してはいけませんよ。
例2 娘(三十三歳)が結婚を反対する両親を説得する場合
「結婚は一生しないで、実家にいる、お見合いもしない」と最初に言ってみます。両親は、娘がいつまでも独身でいるなんて、どうしたものかと考えこむでしょう。
そこで「だったら年は離れているけれど(例・バツイチだけど)誠実な人がいるから結婚する」などと切りだすのです。
両親はこちらの方が良いかもしれないと、認めざるを得ないでしょう。
この例は、私が二八歳年上の主人と結婚する時、両親に向けて伝えた言葉です。結婚相手が、両親よりも年上なうえに先妻と死別、子供は私より年上ですし孫もいるのですからどう考えても賛成するとは思えない。
いきなり事情を伝えたらショックは計り知れないと考えあらかじめ、こんな発言をしたのです。
私たちは、物事の判断をするとき、つねに他のことと対比してプラスかマイナスかを感じたりします。
どんなに望ましくないものであっても、それよりも大きなマイナスと比較すれば、その差の分だけプラスに感じて「ああ良かった」と、納得するのです。
いいか悪いか、好ましいか好ましくないか、私たちの価値観に絶対的な基準はありません。ですから少しだけ視点をずらすだけで、価値を変えることができるのです。
この話法をまとめるポイントは、3つ。
1対比させるものは同分野
2より悪条件
2拒否反応が強くなると予想されるもの
これらを押さえれば、うまくいくでしょう。トライしてみてください。
~悪条件を逆手にとるのが説得話法の醍醐味~
最後までお読みいただきありがとうございました。臼井由妃
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