見出し画像

刀身銘の海部刀(待ち状態)

日本刀の「二王」「海部」「金剛兵衛」など、脇物ばかり集めている変わり者です。
今年2月、ずっと探していた刀身銘の海部刀が売りに出ているのを見つけました。それは以前刀剣市でお世話になった刀剣店にありました。
お店のイベント出品リストに載っていて、開催日に行けそうだったので、伺いたい旨連絡をしておきました。

海部刀は他の刀に比べると安価でそれほど人気でもないので私のような物好きにはありがたいのですが、刀身銘の短刀等は数が少なく、同様の物好きに持っていかれる恐れがあったので早めに意思表示をしないと!と思い立ったのでした。

お店はそれほど大きくありませんが、愛刀家がひっきりなしに訪れて楽し気な雰囲気でした。店主とはお会いするのが二回目で、すごく話しやすい方なので、やっぱり海部刀いきますか!!と私の物好き具合をいじっていただけました。もちろん他にも好みにぶっ刺さる良い品物がたくさんありました。古金剛兵衛も良いなぁ・・・と指をくわえて観察しました。
子ども達も一緒に行ったので、間近で刀を見て興味深そうにしていました。

お目当ての品はまだ売約済になっておらず、一安心。
二尺五寸の脇差で、特徴的な刀身銘の片切刃造だったものが、のちに片鎬造に作り替えられたもののようでした。銘は「阿州海部住氏次」です。
海部刀で有名なのは「海部氏吉」の刀身銘の短刀ですが、まず出てこないので買えません。氏吉でないにしても、よく出てきたなぁと思い、入荷のいきさつを聞いてみました。

昨年登録されたばかりのもので、当時赤錆だらけの状態で入荷、物も良さそうだったのでお店で研ぎに出してみたら刀身銘もちゃんと残って販売に至ったそうです。ちょうど日刀保の鑑定(保存)に出す準備中であるとのことでした。
眠りから目覚めてすぐのタイミングで出会えたのが嬉しく、茎を握るともう連れて帰りたくなりました。

展示品の中で一番安価な刀でしたので売上にはあまり貢献できませんでしたが、名指しで見に来てもらって本当に好きな人の手に渡るのが嬉しいと言っていただけました。
すぐに鑑定の受付期間に入るので、支払いだけして脇差はお店に預けたまま帰宅しました。
鑑定結果が出て、物が手元に来るのは三ヶ月後(6月中)、鑑定書が出来上がって届くのがさらに二ヶ月後とのこと。非常に待ち遠しいです。
すでに6月になり、半分過ぎましたので、そろそろ手元に脇差が届くのではと期待しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?