【声劇フリー台本】その二文字を使わないのなら
クソデカ感情をどこまで表現できるかやってみた一人用台本です。
アドリブでクソデカ感情をさらに付け加えてみてください。
ご利用の際は利用規則をご一読ください。
【利用規則】
◆この台本の著作権は全て影都千虎に帰属しています。
商用・非商用問わずご利用いただけます。
ご自由にお使いください。
利用時のご連絡は任意ですが、ご連絡をいただけますと大変励みになりますし、喜んで影都千虎が拝聴致します。
音声作品には以下を明記するようお願いいたします。
・作者名:影都千虎
・当台本のURLまたは影都千虎のTwitter ID
(@yukitora01)
配信でのご利用も可能です。
配信で利用される際には、上記二点は口頭で問題ございません。
また、配信で利用される場合、台本を画面上に映していただいて構いません。
台本のアレンジは自由ですが、台本の意味合いが大きく変わるような改変(大幅にカットするなど)は不可とします。
便宜上、一人称・二人称を設定しておりますが、いずれも変更していただいて問題ございません。
◆無断転載、改変による転載、自作発言は絶対におやめください。
【台本】
信号待ちをしているとき。
買い物をしているとき。
手だけを動かす作業をしているとき。
急に時間を持て余したとき。
おやつを食べているとき。
そんな、何でもない日常のありふれた瞬間。
特に何があるわけでもなく、ふとしたときに君のことを考えてしまう僕がいる。
今何をしているのかな、とか。
君が好きそうなお菓子だな、とか。
君の声が聞きたいな、とか。
特に意識することなく頭の中に君がいることに気づいてしまったんだ。
もう随分と君は僕の日常の中に溶け込んでしまっているらしい。
君と出会う前がどうだったか思い出せなくなってしまう程に。
この感情に名前をつけるとしたら、一体何になるのだろう。
この感情を分類するとしたら、一体どこに分類されるのだろう。
一言で表すには大き過ぎて、言葉を重ねる程に遠のいていくような何か。
時が経てばいつか小さくなって消えてしまいそうなくらい頼りないくせに、今の僕の中をすっかり支配してくれている何か。
甘いくせに苦くて、酸っぱいくせに辛くて。
味も、匂いも、温度もなにもかもが曖昧で、その時々で簡単に揺らいでしまう何か。
こんな感情を抱いている僕はどこかおかしいのだろうか。
ふとしたときにそんなことすら思うんだ。
でも、これが嫌だとは思わない。
これでいいのだと、不思議なことに思えてしまう。
ああ、なるほど。
これがきっと『しあわせ』という四文字で表されるものなのだろう。
だとしたら、そうであれば。
君は僕にとっての『しあわせ』そのものなのかもしれない。
なーんて。
小難しく言葉を並べて。
回りくどく、言い訳がましく、言葉を尽くしてみるけれど、結局のところこれを表す言葉なんてたったの二文字でしかないんだ。
その二文字の中身がなんなのか、どんな意味なのかはまた別の話。
この感情に誰がどう言おうと、君に抱くものに変わりはないから。
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