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【頭おかしい感想】小説「死にたくなったら電話して」は死にたいときに読んでほしい

先日「死にたくなったら電話して」という小説を読んだ。

「死にたくなったら電話して」なんて非常に暗いタイトルだが、内容も非常に暗い。
個人的には、ぜひ死にたくなったら読んでほしい。

「死にたくなったら電話して」は生々しく暗い

「死にたくなったら電話して」の内容をざっくり言うと、妙に論理的なペシミストのキャバ嬢が浪人生の男性を感化しておかしくしていく、という話。

この小説が秀逸なのは、人物描写もストーリーも「ありそう」ということ。

一見、ありえなそうな人物設定かつストーリーなのに、著者の人生経験によるのか、文章力によるのか、おそらくはその両方だろうか、おそろしくありそうな話になってしまっている。
キャバ嬢がとうとうと語る残虐な話も、エログロとしか言いようがないのに現実離れしていない浪人生とキャバ嬢の関係性も、断片的にしか語られないキャバ嬢の過去と今現在の結びつきも、キャバ嬢に比べればどこにでもいそうな浪人生が感化されていく過程も、非常に生々しい。

暗い話を生々しくリアルに描くので、そりゃもう暗い。
暗いとしか言いようがない小説だ。

死にたくなったとき読んだら、我に返るかもしれない

ところでオレは、腹が立つと良く激しい音楽を聞く。
ハードコアとか、メタルとか、ブラックメタルがかった初期のビジュアル系とかで、なんかこうズタズタズタズタ、オエオエオエオエ、ギャーーーー、ボーーーー、みたいな音楽だ。

そういうのを聞いてると、急に我に返る。
「あれ、オレ何を怒ってんだっけ?」と。

音楽がオレ以上に怒りまくっていて、「オレはここまで怒ってないな…」とふと思ってしまう。
なんで、精神安定剤的に怒っているときほど激しい音楽を聞く。

「死にたくなったら電話して」も同じような効果があるようにオレは思った。
ここまで人生を悪く悪くとらえ、生々しく死に行く過程を読まされると「いや、自分の人生はそこまで悪くないかな…」とふと我に返って、死にたい人も死ぬ気がなくなるような気がするのだ。

いやでも、わからんな。
人によっては、余計に死にたくなるかもしれない。

ということで、自分で言いたかった結論を今さらっとひっくり返してしまったが、「なんかすごい小説だな」というのが「死にたくなったら電話して」を読んだ感想。


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