恋人のように 〜 like a lover 〜
原曲はポルトガル語で書かれた "O Cantador"。ブラジル人ミュージシャン、Dori Caymmi が作曲し、ギター演奏し歌ってもいる曲です。英語詞でも大変愛されている曲 "Like a lover" ですが、ポルトガル語の訳詞ではなく、まったく違う詞がつけられています。私はこの曲を英語詞で最初に知り、英語詞を通して好きになりました。オリジナルと異なるとはいえ、恐らくまずは北米へ向けて編まれた歌詞の世界も、とても美しくて。
(Ivan Lins の曲 "Comecar De Novo" もそうですよね、英語詞で歌われる "The Island" の歌詞はまったく異なり、しかも相当に官能的な内容…)
愛の歌です。でもまだ、叶ってはいない愛の歌。ちょっと醒めた目でみるならば、壮大な(小っ恥ずかしいほどの)妄想の歌… でもね、そこがまた、良いのかもしれません。愛したい、愛されたいと願うことは、本来とても健全で、美しいことだと思います。【超•ゆき訳】を付してみました。どうぞ。
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恋人のように 朝陽が
ゆっくりと昇り 口づけしてあなたを目覚めさせる
あなたはまだ眠そうに 柔らかく微笑んで
顔に降り注ぐ陽の光を 遊ばせている
そんなふうにわたしは夢見ているの
わたしが 陽の光だったら、あなたにとっての
恋人のように 川を渡る風が
その指で ため息のように さざ波のように
あなたの髪をすき 頬にふれ
これほどの甘いことなど 知らないように
そんなふうにわたしは夢見ているの
わたしが 川を渡る風だったら、あなたにとっての
カップが羨ましい あなたの唇を知っているから
ねぇ、私はカップになりたい
それから、テーブル。あなたの指先を感じるテーブル
そうなれたら、あなたの愛しい人になれたら
終わらない夜と昼を あなたがいない日々を
終わらせることができるから
恋人のように 滑らかな月の光が
あなたと枕を共にして あなたの寝顔を眺めている
月の光は とても密やかに
やさしく あなたを包み込む
そんなふうにわたしは夢見ているの
わたしが 滑らかな月の光だったら、あなたにとっての
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様々な歌い手によって歌われていますが、
(ちなみに、私がこの曲と最初に出会ったのは、伊藤君子さんの『KIMIKO』というアルバムで。プロデュースは小曽根真さん。本当に素晴らしい作品!!)
ここでは、さいきん見つけた Carmen McRae の "Like a lover" を。どうぞ。
初めてこの曲を歌ったときのことを、以前、Facebookに書いていました。
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