美味しいミルクティーの淹れ方

あまり食べ物にこだわるタイプではないが、イギリスではミルクティーの牛乳を先に入れるか後に入れるかで論争があったそうである。有名な話なのかもしれないが、たまたま知ったので投稿。

この問題は、王立化学協会(Royal Society of Chemistry)の"How to make a Perfect Cup of Tea"により、科学的に解決されたようである。

水を軟水にしろとか温度が60-65℃がいいとか、色々書いてあるが、今日注目するのは牛乳の入れるタイミング。牛乳は75℃を超えるとタンパク質の変性が起きるため、牛乳の温度が高くなりすぎないことがポイントのよう。

牛乳を熱いお茶にいれると、牛乳の滴は分離して広がるので、高温のお茶と接触する機会(面積や時間)が多いため熱変性が起きやすい。一方で、牛乳を先にいれておけば、相対的に、温度が上がりづらく、変性がおきづらい。そのため牛乳は先に入れるべきのようである。

そもそも美味しいとかいう風味以前に、牛乳は良質なたんぱく質(カゼインとホエー)が含まれていると言われているわけだが、タンパク質が熱変性したら摂取できる栄養にも影響が出るのではないか。実際に少し調べてみると、75℃まで温度が上がるとホエータンパク質の熱変性は確かに起きるようであるが、変性により栄養価が変化するかはそれほど自明ではないようだ(どのみち胃の中で酸により変性が起きるようだ)。ただ、80℃を超えると脂肪や乳糖、カゼイン、塩類の変質もあると書いてあるので、多少は影響があるのかもしれない。

毎日コーヒーを飲んで仕事しているし、ブラックコーヒーは苦手なので、よく後から牛乳を入れて飲んでいる。今まで風味と栄養をちょっとずつ損してきたのではないか。かといって、無難に先に牛乳いれておくかといっても入れないだろうなぁ。(先に牛乳入れている人を見たことないし)







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