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貧乏サラリーマンが見た世界384

今日は朝から円高、株安である。上がれば下がるのが市場価格というものであり、驚きはないが、新NISA口座を通じて米国関連金融商品や日本株に投資した個人は預金を取り崩し、機関投資家の含み益の実現に貢献したというより自公政府と一体となった金融業者に騙されただけとなり、やはり専門家には個人はなかなか勝てないようだ。だが、ここで焦って損切りしてはならず、市場の戻りを息長く待つしかない。だから老い先の短い高齢者は投資してはならないということになる。次の戻りまでに死んでしまうだろうからだ。昨年前期高齢者の仲間入りした自分は新NISA口座も開設せず、動かず、現役時代の海外駐在で稼いだドル、ユーロ口座残高を通じた円安益を享受し家財道具を新調して来たが、当面は動かず、現在契約のある外資から得るコンサルタント料は預金として積み上げるだけの局面に入ったようである。今年の後半は円換算の金融資産残高が大幅に減じたので年金内の節約生活を続けたい。それにしても数百万円ならいざ知らず、ただの貧乏人の金融資産残高が数千万円も上下する現在の資本主義下の市場は市場そのものがギャンブルと言って差し支えないと思う。一方で市場に関わらない生活を送ることはインフレ経済下においては貨幣価値下落による損失を意味しているので、インフレ分を埋める何等かの方策を考えざるを得ない。考えて見ればデフレで庶民生活を安定的に守って来た経済を富裕層やエリートの尻馬に乗って批判し、輸入インフレを理由にインフレ経済への転換を後押しして来たマスメディアに庶民はいつもの通リ操られ、騙されたということになる。富裕層やマスメディア関係者は既に利益を懐に収めており、後は庶民の阿鼻叫喚の姿を高みの見物となる。庶民は家庭内に在庫が可能な生活必需品の買いだめで対抗するくらいしかない。高橋洋一先生の言われる円安による近隣窮乏化効果も日本工場からの輸出製品があまりない現在の日本国内産業の空洞化においてはあまり効果があったようには見えず、海外事業で利益を上げる企業が円安効果で業績の水増しと富裕層株主への配当増をしている一方で株式や海外とは縁のない庶民の生活を苦しめているだけなのだろう。こうした状況においては政治家がインフレ以上の賃上げや年金増額を主導しなければならないが、自公政権は口だけであり、現実は実質賃金26カ月連続減であり、マクロ経済スライドというインフレ以下となる年金改定額となっている。一方で先週2度の為替介入で円安益を享受した政府はまたぞろ地方交付金の拡大などのバラマキを政権浮揚のための原資として確保した。それで自公議員に引き続き投票するなら、有権者の自業自得であり、今後の増税含め庶民にはひたすら我慢の生活しか待っていない。この酷暑の中、冷房も使用せず熱中症で庶民が亡くなる一方で富裕層はその快適な空間で我が世の春の生活をインスタグラムで自画自賛する世の中にしているのは政治に無関心な大多数の無党派庶民層自身なのだと思う。とはいっても66歳となる何の肩書も権限もない凡人に過ぎない自分には世の中を眺めるだけで為す術もないので他人に迷惑を掛けないように自己防衛に知恵を絞るしかない。

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