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村上春樹についてダラダラ喋る

 こんばんは、夜オムです。

 突然ですが、皆様は村上春樹はお好きですか。

 どうも苦手だという方が非常に多いように感じますが、私は好きです。でもいわゆる熱狂的なハルキストと言われるような方々ほどではありません。新作が発売される前夜から書店の前に並んだりもしませんし、ハルキ作品に出てくる人物像に影響されてライフスタイルを真似するようなこともしません。単なる一読者よりは好き方向というライトなファンです。

 詳しくは知りませんがいまノーベル文学賞がらみで春樹さんバッシングが盛り上がっているそうですが、たとえファンでなくても好きでなくてもわざわざネガティブな言葉や誹謗をSNSで呟いたりする必要があるのだろうか。

 私が好きな村上作品は初期の三部作と言われる作品です。風の歌を聴け、1973年のピンボール、羊をめぐる冒険。あとはノルウェイの森とダンスダンスダンス。

 海辺のカフカから以降はあまり感じなくなってしまいました。もともと小難しい表現や言い回しを多用される作家だと思うのですが、海辺のカフカ以降は特にその傾向が強まったように感じます。登場人物にもあまり共感できなくなってしまいました。

 一番好きな作品はと訊かれたら羊をめぐる冒険と答えます。登場人物のキャラが面白いというか、存在感があるというか。素敵な耳の彼女が登場した辺りからストーリーが勝手に広がっていったんじゃないだろうかと思うぐらい、登場人物が面白いと夜オム的には感じています。

 私は喪失の物語が好きなのかも知れません。再生よりも喪失。自分の人生に喪失の記憶の方が強いのかも知れません。もしかしたら再生を拒んでいるのだろうか。再生なんて信じないと斜めに傾いているのだろうか。それもあるのかも知れません。

 羊をめぐる冒険では喪失が描かれています。主人公は妻を失い帰る故郷も失っている。そもそも話の冒頭が名前すら憶えていない女性の死を知るところから始まりますから、そう言った喪失の連続が何かしら不穏な空気を醸しだしていく。

 ダンスダンスダンスでは羊を巡る冒険の主人公が自分の人生を再生しようとして藻掻きます。詳しくは述べませんが、この作品も好きです。

 最近ふと村上作品を読み返そうと思い立って、その中でも一番読んだ回数が少ないノルウェイの森から再読を始めましたが、最近の私は季節の変わり目で精神疾患が不調なのか薬のせいなのか眠気がひどくて、気がついたら落ちていることがあります。そんなこんなでノルウェイの森も読みはじめてから一週間になるのですが、ノルウェイの森を読まれた方なら分かっていただけると思うのですが、冒頭のシーンであるドイツのフランクフルトの空港に着陸した機中の場面から一向に進んでいません。

 主人公が何時まで経っても頭を抱えたまま席から立とうとしません。機内のBGMのノルウェイの森も一向に鳴りやみません。果たして主人公は飛行機から降りることが出来るのか、それとも飛行機から降りることが出来ずに日本にとんぼ返りしてしまうのか。

 ここまで書いて思ったのですが、それでもストーリーが成り立つことに気がつきました。だって日本に帰国する機中で思い返した話にすればいいのだから。いや、私がこんなことを書くのは不遜ですね。

 という訳で年内にノルウェイの森を完読することが夜オムの今の読書目標です。

 本当になんのはなしですかな内容になってしまいました。でもタグはつけません。それがなんか残念というか、一体なんのはなしですか。